chariot さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
とりあえず立体機動は楽しい。
漫画原作の全25話。
2017年4月から2期予定あり。
謎の生物<巨人>に襲われる人類が平和を求めて戦う話。(丸投げ)
<視聴の経緯>
放送開始前に「面白そうだ、観よう」とチェックし開始後2話まで視聴。
この時点で先が気になりそうだ、きっといやらしいところで毎回終わるタイプだと判断し、視聴を止め録画のみを続け…
終了しても2クール観るのが面倒になり後回しにし続け…
2期やるんだって!あ…観なきゃ……。
ということで一気に視聴しました。
(観始めちゃうと観やすい作品なので面倒ではなかったんですけどね)
原作も未完の作品で内容も多くの謎を伏せた物なので当然1期だけでは終わってません。
と、いうよりこれだけ観ると徐々に真実に迫っているようなのに結局なんにも解決してないし…と少々がっかり感があります。
(恐らく2期でも全容は解明出来ないと思うのですが…原作完結したら最終話までやるのかなあ、売り上げ次第かなあ…)
更にアニメファンのみならず一般の方にも受けたせいか、ちょっと「誰だっけこいつ」と思って調べると出るわ出るわのネタバレ……
そんな感じで2期観る前にそこそこどんな展開なのか解っちゃってるんですが…(ネタバレ食らった時点で自棄になり普通に読んじゃいましたんで)
とりあえず1期の話をしましょう。
・作画4.5
本作の「カッコよさ」の一番手に挙げられるであろう立体機動装置を使用したアクションシーンは◎
これだけなら5.0つけます。
巨人たちも薄笑いを浮かべたまま襲ってくる、スローでありながら時々素早い動きを見せる、豪快に建物が壊れる等、対巨人バトルも見応えあり。
力を入れている部分での評価は高い。
その反面、通常シーンで縁取り線がやたらとくっきりしすぎていたり、いざ戦闘開始!というシーンで一枚絵の紙芝居になる所も目立つので減点しました。
・キャラ3.5
レギュラー陣はともかく人が多い。
部隊物なので多いのは仕方ないとしても見分けが付きにくい。
リアル重視なのか髪の色も奇抜な色はなく、顔立ちも違いはあれどやっぱり見分けるほどの出番もなくいなくなる…
いつ巨人との戦闘で死ぬかも分からない世界なのでキャラごとに愛着を持たせる気はないのではないだろうか。
一瞬で捉えられ食われる前に足掻く程度の時間しか割り振られていないのでよくある死に際の長台詞もなく、あっさりいなくなる。
フラグなんて物はたてる必要はなく、気づけば死んでいる。
さくっと巨人の口に放り込まれる描写を混ぜるだけでいなくなる。
基本的に個々の死を引っ張らない。
1期を観た中で死んで大きな反動を得られそうなのはメイン3人とリヴァイぐらいじゃないだろうか。
それほどまでに一人一人ではなく巨人に立ち向かう人類という一括りでの扱いはある意味清々しい。
話の展開と謎に重きを置く作品で、個の掘り下げは少なくこれと言って加点もないので3.5にしました。
・物語4.0
1期の内容的に斬新さはそれほどないように思います。
得体の知れない強大な敵(物量)、住める地域を限られた人類、抗う為の特殊な装備、長いあいだ戦闘が行なわれていない事から来る安心・慢心からの突然の反転、そこから立ち向かおうとする主人公…基本は王道です。
謎を謎として残して推測する余地を残しつつ徐々に明かされていく真実と圧倒的な恐怖の対象である巨人の存在感で非常に面白く観られるように構成されています。
難点は
{netabare}文字通り物語の鍵を握る「鍵」の存在をちらつかせながら今期では進展を見せず。
その障害となるウォール・マリア奪還までの目安が見当もついていない状態で女型巨人の捕獲を優先し兵が削がれ続け…
恐らく巨人を殲滅するのは無理があるのでヤツらがなんなのかを解明する方向に進んでいるんでしょうけど… {/netabare}
あと巨人の恐ろしさを出す為かグロ描写も多めでその辺で観る人を選ぶ作品かもしれません。
まとめ感想。
面白かったです。
引き込まれる度は高く、次が観たいと思わせる作品。
原作が完結していないので今後完結したら最終話までアニメ制作を続けて欲しいとも思います。
そこまで行って初めて全ての評価が出来る作品ではないかな、と思います。
(少なくとも原作は未読でネタバレ考察などを読んだ結果としてこの作品はこれからが本番なんだと思っています)
謎としている物に関しては徹底して伏せながら、現在解っている事に関しては過不足なく説明があるのは良いです。
しかし気になるのはこの展開で「鬱展開」のタグがない事。
絶望的で人死に多数で打開策が見つからないままでここまで追い詰められているのに何故鬱じゃないのか…
どのミッション成功した時も戦死者を思えば爽快感も薄い気がしますし、ミカサやリヴァイのような強キャラがいてもやっぱり無双するまでには至らない現状などを考えても結構な鬱度だと思うんですが…
「この先にある未来がいくらか明るいかもしれない」場合は鬱じゃないんですかね?
この作品、観ていて陰鬱な気分になるんですが…
かと言ってタグを足すほどでもない気もしますが…
とりあえず更なる方向転換をするであろう2期を楽しみに待ちたいと思います。
好きなシーン:
{netabare}アルミンがエレンを助ける為に駐屯兵団に訴えるシーン。
アルミンの必死さが良く表現された作画と熱演、更にはピクシス司令登場のカッコ良さまでワンセットで。 {/netabare}
{netabare}リヴァイが斃れた兵士の血まみれの手を取り「お前の残した意志が俺に"力"を与える。約束しよう、俺は必ず巨人を絶滅させる」と言うシーン。
人とは違うレベルの力を持ちもっと高圧的で偉そうなキャラだと思っていたので「力を与える」の概念があるとは…
明らかなアゲ台詞ですが非常にカッコいい…{/netabare}