退会済のユーザー さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
赤ちゃんと僕13話『うさぎのさちこちゃん』の感想
1996年放送の『赤ちゃんと僕』、アニメ13話の『うさぎのさちこちゃん』見たけどダメダメだな。
原作2巻第10話では、関西弁の冴えない青年が、相愛だった彼女を追いかけて東京に来たら、彼女は化粧とオシャレを覚え、関西弁も捨てて都会的な生活に染まっていて、さらに東京の友人たちに関西出身の彼氏が馬鹿にされるのが嫌だからという理由で別れる。
彼氏は初め、諦めずに彼女を追いかけていたけど、彼女は都会的な友人たちの目の前で彼氏を馬鹿にしてしまう。
投げやりになった彼氏はその場を飛び出し、追いかける彼女の目の前で、彼女を庇う形でバイクにはねられて即死する。
その後主人公の少年は彼女に会い、彼女が関西弁の青年と別れた理由を聞く。
「たえられなかったの。周りの友人が彼の事バカにするのが。私が離れたら…そんなこと言わなくなるでしょ」
少年が答えて言う。
「でも、そんな友人なら、必要ないと思う」
これはとても辛辣で、子供の情操教育にはもってこいの物語だと思うんだけどな。
それをアニメ版では、彼氏が彼女を庇ってバイクにはねられる部分をカットし、勝手にはねられて即死する。
しかもその後、主人公の少年と彼女の接点も持たせないので、上記のやり取りが発生せず、重要なメッセージであるはずの、『そんな友達ならいらないのに』という部分がボカされてしまう。
まあ大阪生まれ大阪育ちの俺としては少しひっかかるけど、洗練されていない地方の象徴としての関西人という構図はさておき、原作のこの話は優れた物語だと思う。