じょー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
新本格ミステリーのアニメ化
ホラー、ミステリのアニメ化、そしてPAworksと放映当初から期待が高かったのですが、これを裏切らない作品だったと思います。
その他にも、公式サイトにいろいろな工夫がこらしてあってこれも楽しみでした。 {netabare} 6話のダンスしたり、7話の玲子さんがひっくり返ったり、11話の血まみれが12話放送時には綺麗になったり、12話のテープレコーダーから音が出たりと、{/netabare} さまざまな演出で楽しませてくれました。にしても壁紙なんとかならんか?
声優さんに関しても工夫がこらされていましたね。 {netabare} 玲子の声優は、榊原奈緒子さんという方がされていたのですが、三神先生の声優さんは宮牧美佐代さん「みやまき・みさよ」は、「よみやま・みさき」のアナグラムになっています。そして、プロダクション・エースのサイトでも、怪しげな作品にしか出てなくって、こちらも出演作品の頭文字をならべると「MISAKI」になります。12話の最後で、キャスト三神玲子として紹介されています。{/netabare}サブタイトルも、英語の意味を繋げて行くと、人形ができあがる工程。こういった所まで、遊び心がでていて、楽しい作品でした。
叙述トリックについて、どのように映像化するのか、楽しみだったのですが、上手く表現していました。若干チート気味であったり、やはり映像にすると、文章より情報量が多いので、ごまかし方が難しかったりするのでしょうが、制作に工夫がされていました。以下に自分が拾えたトリックを書き出してみたので、全部見た方は参考までに。
{netabare}
1話
終始明かされなかった母方の名字は?
赤沢「長期滞在は?」小さい頃から、覚えていない
九官鳥「どうして、玲ちゃん、どうして」 この言葉は誰が誰に対して?九官鳥の名前はレーちゃん、どうしてこんな名前を?
2話
榊原君は三上先生の事どう思う、、(中略)、、、いない・・・か
「玲ちゃん、どうして、玲ちゃん」 誰の言葉をまねたの?この言葉を言うときはどんなとき?
赤沢「帰省でもどったりは?」 恒一「母さんは僕を産んですぐ死んだから?」
玲子は美術に関して詳しい、玲子の仕事は?
3話
何故、鳴は義眼を見せたのか?義眼を見せたのではなく、義眼で見た
見崎「未咲は私のいとこよ、もっと昔はもっと繋がってた」何故繋がっていた?
見崎「今年はない年だと思っていたのに?」なぜそう思った?
4月の時点で机が足りていた。教室の机が足りていたのに、始まったのは?(席が足りないのは?)
6話
恒一父「ところでどんな感じだ、一年半ぶりの夜見山は?」
恒一「中学になってからこっち来たの初めてだけど」・・・ザザザ
恒一祖父「可愛そうにな、りつ子はな、かわいそうに、、りつ子も玲子も・・」
7話
赤沢「貴方とどこかであった・・・記憶にはないけど」
ちらっとでてくる、名簿の所一番上を見てください
8話
松本が最近玲子にあったと記憶しているのは何故、玲子に記憶がないのは?
10話
玲子さんの写真を持ってきたのは何故か?
玲子さんは美術の仕事、こっちの方が本職、では副職はなに?
美咲が兄弟ということは4月の時点で現象は始まっていた、、
それなのに、机の数が足りていた、ではいない者は生徒ではない?
{/netabare}
毎週の様に怖がったり、鳴に萌えたりと、非常に楽しめた作品でした。終わるのが少し寂しいです。このレベルでミステリがアニメで表現出来る事が、次の上質な小説、ミステリのアニメ化に繋がっていくことを祈っています。
以下各話レビュー
{netabare}
第12話 Stand by oneself <死者>
最後に死者が判明、三神先生=玲子さんが明らかになりました。それにしても、惨劇につぐ惨劇、結局この合宿で10人が命を落とす結果となりましあた。最後のシーンはほほえむ鳴かと思いきや、もっちーとてっしーでした。
第11話 Makeup <惨劇>
・・・・・・・・・・・・・・・・原作既読でも収束の予想がつかなくなってきました。演出も、音楽も最高に楽しめました、これは凄まじい。人間不信と、そこから引き起こされる狂気を見事に描いた、素晴らしい回だったと思います。小椋や、杉浦、赤沢の狂気は、非常に丁寧に描かれており、背筋が寒くなりました
予想を上回る今回は、まさに惨劇の名にふさわしい回だったかと、
________
第10話 Glass eye<漆黒>
さて、とうとう全員が咲谷記念館にやってきて、死の合宿が始まりました。赤沢さんの過去、記念写真、糾弾される鳴、そして、義眼の秘密。今週は嵐の前の静けさというかんじで、来週にカタストロフィーを期待できます。それにしても音響で怖がらせるのはすこし今回は度が過ぎていたようにも思います。夜に一人でみるものではないですね。
今週の見所は鳴のひざショットでした
________
第9話 Body paint<連鎖>
怖い、この回は今まででも一番の怖さでした。とにもかくにも音響の効果が凄くて、そして、ここだろという正面衝突を回避した直後のパラパラ、、、ズドーンとか、心臓止まるかと。このアニメ何が凄いって音響が凄くこってて、恐怖心を煽ります。あとは落雷シーン、夢のシーンとか、心臓に悪い。ホラーアニメの真骨頂ですね。
でも、花を頭にのっける鳴たん。捜し物の時に結局なんの役にもたってない鳴たんのおちゃめ
ワカメww
________
第8話 Hair stand <紺碧>
サブタイトル、順調に人形ができあがっている様です。今度は髪の毛もつきましたよ。
さて、お待ちかねの完全オリジナル水着回です。こんなにドキドキする水着回はアニメ見て初めてかもしれません。いろんな意味で、、、
てか最初の方のタンクローリーの所とか、手に汗を握ってしまいました。なんか楽しそうに青春してて、水着の赤沢さんの下方からの絵とか、赤沢さんとなまことか、杉浦さんとか玲子さんの意外な暴乳とか、いろいろと仕掛けてるのですが、視聴者は不安で全然楽しくなれないという、、そして突然目立つモブは、、、、
ま、それでも鳴ちゃんの、「取って・・・」とか、「これは食べられる?」とか、ビーチバレーで遠くで笑ってるリアクションとか、スク水の体の線とか、貧乳は正義とか・・・
________
第7話 Sphere joint <変調>
メイちゃん可愛い。が2話続きましたが、出だしのスプラッタで全て消し去り、恐怖よこんにちは。先生の包丁シーンは、傘、エレベータに続き、これまた気合いが入った描写でした。飛び散る血、恐怖におびえる女生徒。思わず戻してしまう声。気持ち悪いくらいのリアルさにびびります。一端収まったと思われた7月の犠牲者は、先生とその母親でした。いないものを二人にする作戦は、結局に効果なく、鳴と榊原はクラスの和の中に戻っていきます。この蜜月も短かったですね。赤沢さんの存在感が原作よりずっと強いです。そして鳴の最後のセリフ。
来週の予告は、噂があった水着回っぽい。これほどまでに水着回の予告の表情とBGMとが不釣り合いなのは、今までの水着回でなかったように思います。
________
第6話 Face to Face <二人>
鳴ちゃんブヒ~
落ち着いた振りをしながらも、なんだかんだで恒一という友人が出来たことが、とても嬉しそう。なんというか、逆上がりとか有り難うPA。階段からのぼる時のステップとか、ぺろっとか可愛い、まじ可愛い。恒一の妄想ダンスとか、明るい鳴ちゃん可愛すぎる。恒一君と鳴ちゃんのいちゃラブ回でした。あー「いないもの」も悪くないねと思わせておいて、ホラーアニメと言うことを忘れかけていた頃に、、、、、、、)゜O゜(
まー、こういう引きだから面白いんですけどね。
________
なんかオリジナルの水着回があるとか。なんかAnotherの水着回とかって、誰か絶対溺死とかしそう。アニメ史上もっとも背筋の寒い水着回になりそう
________
第5話 Build Limbs <拡散>
6月の死者となった高杉の急死。そしてミサキメイが何故見えないのかが明らかになりました。「死者」がクラスに一人増えると、毎月誰かが死ぬ。そしてそれを防ぐ為に、「いないもの」にされた、ミサキ。原作から齟齬の出ない範囲での改編はありましたが、大事な伏線となるセリフは原作のままでした。卒業アルバムから、72年の3年3組にいた母親。
「今日は特別に認めますっ」って、なんかその仕草と私服のメイちゃん可愛いよ、そして半ズボンがメニアック。萌えるべきシチュエーションではないのに、無駄に萌えてしまった。来週はもっといちゃいちゃ展開なのか?メイちゃんと二人ならちょっと「いないもの」うらやましいぞ。
恐怖感から、一気に鳴ちゃん萌えの方に走ってしまいそうな予感。予告の鳴ちゃんぺろっとかね、もう。ホラーによる恐怖より、鳴ちゃん可愛いの方が、、、。PAちょっと手加減してください
________
第4話 Put Flesh <輪郭>
このサブタイトルって、Rough Sketch <素描>、Blueprint <思惑>、Bone Work <骨組>、Put Flesh <輪郭> と来てますが、普通骨組は、FrameworkなのであまりBone Workとは言わないはず。ということは、英語を直訳すると、下書、設計図、骨作り、肉付け。これって人形作りの工程?
来週は、Build Limbs <拡散>は直訳すると、手足を作る。全てが終わったときにはどんな人形になっているのでしょう?
怖いよ~マジで。ガラスのシーンは原作にもあったか覚えていないのですが、勅使河原の所とか微妙に改編が入っているみたい。玲子の”その4”とかも出ませんでした。
登場人物中一番のおきにの看護婦さんは、死亡フラグが最初っから全開だったので、ある程度予想はついたかと思うのですが、それにしても凄い絵ですね。3話ほどの衝撃はないのですが、存分に背筋を凍らせられました。演出と美しい絵がなんとも言えない恐怖感を煽ります。夜見山という、標識のカットだけでもちょっと怖く感じます。カラスや九官鳥というアイテムの描写があまりにも凄くて、逆に怖ろしいという、絵の素晴らしさを美味くつかってますね。
さて、これで桜木ゆかりとその母、水野沙苗と死者が出てきました。あと何人死ぬ事やら、フフフッ
________
第3話 Bone Work <骨組>
状況の説明が淡々とつづき、26年前の事が明らかになりつつありました。背筋が寒くなるような予感。そしてとうとう、榊の目前での最初の犠牲者が出ました。いやしかし、作画が凄い。PAのレベルで、ホラーをやると、こういう事になってしまうのですね。今後が怖いです。最後のシーンは壮絶としか言いようの無い描写の仕方でした。ホラーの域をこえてて、グロいとかそう言うレベルではなかったです。
________
第2話 Blueprint <思惑>
思惑のサブタイトル、英語表記の青写真の方がしっくり来ます。1話同様、全体の状況説明と前提をおどろおどろしく説明します、さすがに、丁寧すぎて、テンポが遅く感じますが基本、ホラー+ミステリなので、ここまでは、盛り上げておくところ。3話からの展開に期待です。
________
第1話 Rough sketch <素描>
今期個人的には一番の期待作、やっと登場です。
まさに、素描の名に相応しく、登場人物紹介と、世界感の説明に丁寧に一話を費やしましたね。明らかに他の作品とは一線を画す作品になりそうな予感がひしひしと伝わってきます。
さすがのPA Works、絵の素晴らしさは抜群でした。ホラーの雰囲気を壊さず、そして、空の暗さが何とも言えない不気味さを彩って、これから始まる物語の嵐の前の静けさを非常に良く演出しています。絵の背景とか、細かい花の描写は、さすがのPAとうなるほどの出来です。謎の少女ミサキメイ。そして、その他の登場人物達も、うまく描かれています。クラスを見渡す描写は、これからの話の流れにうまく繋げて行けそうです。そして、何とも不安になる音楽が雰囲気を見事に作っています。
1話としては、おとなしい幕開けでしたが、確実なカタストロフィを感じさせる、ゾクゾク感があります。これは期待です。
________
いとうのいぢさんのキャラデザがアナウンスされ、注目を浴びています。綾辻行人といえば、昔は新本格といわれた作家さんですが、アニメ化はいかがでしょうか?いろいろな意味で楽しみです。
ミステリ作品のアニメ化は、京極夏彦とか、奥田英明とかトライしてはうまくいってないようにも見受けます。最近ですと推理物でゴシックや神メモなどが深夜アニメ化されました。いろいろな要因があるのでしょうがいずれも成功とは言い難いかと個人的には思います。本格みたいな推理物はアニメ化は正直向いてないと思います。さらに、叙述トリックの多い綾辻作品に関してアニメ化はどうなんでしょうね?という不安要素の方が強いです。
かなり挑戦的な試みになるかとは思いますが、実は漫画原作でないミステリ特に推理ものアニメとの接近は、とても将来楽しみにしている分野です。金田一やコナンを超える大人向けの推理物の代表作となれるか、推理物の読者としては、上から目線でお手並み拝見と気取ってみたいと思います。
追記;
PAworksが制作との発表。本格的な意味で原作付きの作品をPAがアニメ化するのは初めてといってもよい。(CANNANはゲーム内の小さい1シナリオ、TTはゲームとは完全に違う話)この意味でもまた楽しみが増えました。
{/netabare}
とりあえず、タグをつかってみたかっただけです。済みません。
、、、うまくできるかな?