OZ さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
着眼点は面白い
原作のライトノベルは読んでいないが
CMを観て面白そうだと思い
内容が全く分からないまま
観てみる事にした。
■着眼点は面白い■
スーパーで半額弁当を巡り
一定のルール下
殴る蹴るのガチバトルを繰り広げる
ハチャメチャな設定。
OPに出てくる歌詞同様
まさにDEADorALIVE?な
今作品のテーマは「弱肉強食」
真面目に半額弁当を奪い合う姿と
テンポは良いのだが
楽しめたのは序盤のみ。
大まかな流れは
Aパートで何処のスーパーに行くかを話し
Bパートでバトル。
キャラクターは徐々に増えていくが
1話から最終話まで
ほぼ同じ流れの為
3~4話辺りになると
マンネリ気味で飽きてくる。
着眼点はユニークだけれど
構成の粗さが浮き彫りになったかな。
■理由無き強さ■
今作品に欠かせないバトルだけれど
各キャラクターの強さの理由が
描写されていないので
面白さは半減している。
主人公の佐藤洋は
バトルを経験した事の無い素人。
当然 バトル参戦当初はあっさり敗れるものの
これといった特訓や修行も無く
次第に経験豊富な狼達と互角に渡り合うなど
強くなっていく過程が描かれていない。
氷結の魔女やオルトロスも同じで
強さは伝わってくるものの
何故強いのかは明らかにされていない。
最終話ではお腹が空くと強くなるらしく
ランニングをして
空腹状態で戦闘力を上げる描写があるが
反対に言えばそれだけで強くなれてしまう上に
空腹の状態を比べる描写が無いので
強くなる理由としては乏しい。
強さの理由が描かれない限り
バトル物では重要な要素である
【強くなる成長過程】が無くなってしまうので
理由無き強さは
キャラの魅力も半減してしまうのかもしれないね。
■キャラが活かされない■
登場人物が次々出てきて
ストーリーの幅を広げてはいるが
掘り下げていないので
キャラに厚みが出ていなかったかな。
腐女子の白粉花は
BL小説を書くマッチョ好き。
学級委員長の白梅梅は
白粉花に友達以上の感情を抱いている。
著莪あやめの友人 井ノ上あせびは
何かしらの不幸に見舞われる不幸体質。
伏線らしき設定をバラ撒いているけれど
回収される事も無く
物語の本筋に関わってこない為
彼女達に時間を割くなら
もう少しメインキャラに当てて欲しいね。
悪い意味で印象に残るのは最終話。
作中負け無しの槍水仙はオルトロスに敗れ
代わりに駆けつけた主人公が
強敵オルトロス相手に
どうやって決着をつけるのかと観ていたら
いきなり次の場面へ飛び
そのまま幕を閉じる。
尺の都合があるにしても
クライマックスであるラストバトルを
まさかのカットは
観ている側にすればスッキリしない。
キャラを増やして幅を広げていても
活かされないのなら
薄っぺらいキャラが出来るだけである。
■あとがき■
設定は目を引くモノがあるけれど
中盤からネタ切れ感が強く
ラストバトルを省いたのは大きかったなぁ。
バカバカしいノリは好きなんだけどね。
原作のライトノベルでは
キャラクターの背景が
どこまで描写されているのか分からないけれど
少なくともアニメ版は足りていない。
OP「LIVE for LIFE~狼たちの夜~」が
作品の雰囲気を上手く表して
格好良かっただけに残念。
満足度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3)