「翠星のガルガンティア(TVアニメ動画)」

総合得点
88.0
感想・評価
2871
棚に入れた
14409
ランキング
135
★★★★☆ 3.9 (2871)
物語
4.0
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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酔典座 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ねぇねぇ、知ってる。翠ってカワセミの雌のことだよ。

おじさん目線でのコメントです。
絵文字はありません。文章は硬めです。あしからず・・・

○総合評価について
秀作です。2クールにして「人類銀河同盟」の社会秩序と「ヒディアーズ」の誕生を丁寧に描けば最高ランクになる筈です。

○物語について
ロボット物(モビルスーツ?最近は何て言うのだろう。)ではありません。戦闘シーンは全13話中3話位です。物語の半分は、(氷河期を経て陸地が全て水没した)地球での、まったりした水上生活(カンボジアの水上生活を少し機械化して巨大化したイメージ)。童顔の少年レド(人類銀河同盟の軍人で少尉です。)の成長記です。

レドやクーゲルの所属していた「人類銀河同盟」4億7千万人は住むべき惑星を持たず、市民の多数は兵士で宇宙船やモビルスーツでレム睡眠を取り、栄養ゼリー飲料みたいなもので栄養補給し、人類の敵「ヒディアーズ」と戦い続ける。軍務時間が一定時間を越え、市民にならないと故郷であるスペースコロニー「アバロン」へ戻ることもできない。「アバロン」へ戻ると市民の権利である自由睡眠、自由飲食、生殖の自由(生殖の自由って何だ・・・)をやっと行使できる(別の見方をすれば、市民でなければ睡眠、食事を自由に取ることも、子供を作ることもできない)。水も空気も苦労して作り出しているようで、物理的に5億人程度しか養うことができず、不適合者は廃棄される。科学技術が発展し、完全管理社会なので辛うじて生存している、そんな環境で、レドやクーゲルの価値観が形成されたことを理解するのは重要です。ただし、1話目のナレーションとパイロット支援啓蒙インターフェイスシステム「チェインバー」の台詞で窺い知るしかありません。

テーマは異文化との交流、共存共栄、人工知能(AI)の可能性だと思います。

異文化との交流は前半の重要テーマです。相互理解って、宗教、言語、人種、気候、風土等の違いによりなかなか難しいですよね。このアニメはなかなか示唆に富んでいますよ。まず、相手に興味を持つ、次に、相手を理解する努力をする。ここで、相手の言語を理解していることがいかに重要か分かります(私もハングルを勉強しようかな?)。共に食事をすることも有効な手段です。最後に、相互尊重です。自分の価値観を相手に押し付けず、相手の価値観を尊重する。一番難しいですよね。男女関係にも通じますよね。

共存共栄は後半の最重要テーマです。ネタバレになるのでコメントしません。

人工知能(AI)の可能性は13話目の重要テーマです。SF小説、映画やTVドラマでも頻繁に取り上げられる興味深いテーマです。このアニメでは、入力するデータしだいでは人格や感情を持つ可能性があると示唆しています。

○その他、雑記について
翠星を漢和辞典で調べましたが、項目がありませんでした。翠はカワセミの雌、青黄色でした。翠星って、カワセミの羽毛の青黄色をした美しい星をイメージさせる良いネーミングですね。

投稿 : 2014/02/15
閲覧 : 234
サンキュー:

6

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