aaa6841 さんの感想・評価
2.4
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
タイトルなし
昼間は物静かな好青年だが、夜になれば闇に紛れて任務を遂行するエージェント。
無口な美少女としゃべるネコを従え、全身黒ずくめで、仮面で顔を隠し、くさりがまの親戚みたいな武器を扱い、異能の力を発揮し、眼光が赤く光り、通り名は黒の死神。
今日もまた、己の手を汚す仕事をしなければならないが、これも大切な人のためだ。
最近流行りの厨二病アニメである。
ただし、最近の厨二病アニメとは異なる点が1つある。
それは、厨二病を「笑いのネタ」として扱っているのではなく、いたって真面目に厨二病をやっていることである。
主人公のキャラからは「中学生が頑張って考えたダークヒーロー」という感じのダサさが滲み出ている。
登場するキャラは、どいつもこいつも予定調和的な台詞しか吐かないので、キャラのやり取りに面白味が皆無。
戦闘については、基本的に異能を使ってドンパチやるだけで、特殊な能力を活かすような戦略性はほとんどない。
異能を持つ者は、拳銃を持っていなくとも銃弾ほどの威力のある攻撃ができたり、爆弾を持っていなくとも物を爆発させられるというだけの話で、普通の人間との違いは、武器を所持しなくとも攻撃手段があるということでしかなく、大層な能力モノである意味を見出せない。
戦略性や人間性でキャラを差別化する技量がないため、特殊能力でキャラに色を付けたという感じがある。
そのくせ戦闘描写には迫力がない。
物語の本筋は、日本に突如現れた未知の領域を解明するというもので、ある程度の探求心を持てるような設定なのだが、20話辺りまで本筋の物語がほとんど進行せず、2話完結のキャラクター紹介みたいな回が延々と続く。
1クールあれば足りるような内容だった。
終盤でようやく未知の領域に踏み込み始めたとき、不気味な雰囲気を演出しようとしているのか、ババアが唐突にポエムを語りだすのだが、それが実に陳腐で、見ていて冷める。
散々蛇足で引き延ばしておいて、本筋の物語はあっさりと終わり、納得のいくような結末があるわけでもなければ、これといった問題が解決するわけでもなく、ほぼうやむやにして終了する。
最初から最後まで雰囲気アニメだった。