yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
世界は暴かれた!・・・のか?
どうなることかと期待と不安が渦巻く中視聴した2ndシーズンであった。結論から言うと、少なくとも及第点を超えるレベルであったと言える。
設定の甘さ、消化不良のエピソード、たくさんの説明不足、etc.と、突っ込みどころは満載ではあるが、それでも、結末へと至るストーリーのドライブには勢いがあり、特に後半は一気に観せられた。
制作上の疑問点として、なぜ、連続2クールにしなかったのか?1stと2ndの間に作品世界の上でも時間が空くわけでもなく、分けた理由がわからない。こういう作品は、息つく暇なく一気呵成にやってしまった方が良かったのではないかと思う。なにか事情でもあったのだろうか?
以下ネタバレ全開の独り言
{netabare} ストーリーをひと言で言ってしまうと「第三銀河帝国建国記」ということになる。ただ、作中では建国までに至っておらず、建国への一歩を踏み出したところで終幕を迎えている。建国への一歩というより、建国に向けての社会混乱が始まったばかりで終わっているという方が正しいか。したがって、建国記としては「エピソード1」であろう。もし、天と地が引っくり返るようなことがおきて、この建国記の続編が作られるようなことがあれば、私としては観てみたい。
エルエルフの物語があれだけで終わってしまったことは甚だ残念であった。主人公の一人でもあるエルエルフとその想い人であるリーゼロッテとのエピソードがあれだけとは・・・。リーゼロッテはOPにもEDにも登場していたので、もう少し活躍があっても良かったのではなかろうか。この影響もあって、エルエルフがリーゼロッテの死を乗り越えて、彼女の遺志を継ごうとする決意が空々しく感じられなくもなかった。
一番重要な問題点は、第三銀河帝国において、マギウスが生きていくうえでの避けようのない生理「ルーンを摂取しないと生きていけない」をどのように解決したのか、その点が全く明らかにされていないことである。マギウスが地球にやってきて以来数百年、101人評議会の力をもってしても解決できなかった問題にどういう答えを出したのか、ここをなんとしても知りたい!この問題の解決なしにマギウスと人との共存は不可能であるからだ。それと、不老であることへの言及がないことも気になる。101人評議会の様子からすると、マギウスは宿り主の肉体が老化するにつれ、肉体を乗り換えていたと推測される(リーゼロッテの肉体の成長など)。だが、第三銀河帝国においては、サキもショウコも200年前と変わらぬ姿で存在している。
でも、こんなことに執着している人ってどれだけいるんだろう?これだけ頭の体操させてくれたんだから、良い作品なのかもしれない。いや、良い作品に違いない! {/netabare}