kuroko85 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ここまで凄いものを作るとは
確か1話目のみが、通常話の倍(放送では1時間かな)の長さなのだが、
その1話で物語のバックグランドと7人のマスターの性格や特徴、
そして聖杯戦争に望む動機が丁寧に説明されている。
登場人物はマスター7人、英霊7人の14人でも十分多いのに、
マスターの伴侶や子供、果ては祖父等入り乱れているが、キャラが
皆見事に立ち過ぎているので、こんがらがる事がなかったのは描写の妙と
言える。
実際に軸となる登場人物が多く、それぞれが回を重ねる毎に深みを増していくので、
後半になれば「本当に生き残るのは1人か、惜しい!」と思えるくらい。
特に英霊の3人の王は皆、その性格、宝具も魅力的で、
マスターをくっている奴らばかり。
原作は随分昔のゲームなので、プロットは
そこまで特別ではない、、、
(この作品『ここではこの作品と言う意味ではなく
原作』の)魅力は人間の苦悩の根源。
それをここまで忌憚なく引き出しているのも
まさしく描写力。
私の一番のお勧めが、11話目の聖杯戦争ならぬ、聖杯問答。
三人の王が語る大義は時代や背景が違えど、人間の根源。
私は1期から続けて2期を見たが、そこにラグがあればもだえ苦しんだ事
疑うことなし。
決して王道ではないが、影を背負ったダークSF,ダークファンタジーと
して傑作と言える作品。