おなべ さんの感想・評価
2.4
物語 : 2.5
作画 : 2.5
声優 : 2.0
音楽 : 2.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
陰鬱な雰囲気は良し
永井豪の漫画版デビルマンを知らない方は、このアニメを見ても意味不明な状況だと思います。かといって漫画版知っててもよーわからん展開。一体どこの層をターゲットにしているんだ。何故「起承転結」の「転」の部分をいきなり映像化しようと思ったのか、何故「AMON 黙示録」に焦点を絞ったのか、スタッフに小一時間は問いつめたい。
しかし、治安が悪過ぎる世紀末的な社会、牧村家襲撃の陰鬱なホラーな雰囲気はよく表現出来ています。もしかしたら制作者は、牧村家襲撃をアニメで描きたかったが為に、このOVAを提案したんじゃないかと思うくらい。タレちゃんが殺される直前と階段から降りる一人称視点は本当に怖いです。
でもグロ描写に力を込め過ぎたのか、後半、見せ場となるはずのアモンVSデビルマンの戦闘シーンに覇気がないんです。作画も一気に線が細くなった感じで、デビルマンひょろくて弱そうです。ひょろデビルマンも疲れ切っているのか、やっぱりボコボコにやられまくるし…。声優さんも下手ではないんですが、滑舌があまりよろしくない。OVA誕生編の速水さんボイスの不動明に酔いしれた方は肩透かしくらっちゃいそうです。
物語も事件は左程解決せず「え 終わり?」という感じに完結します。アモン倒したくらいかな?そりゃねーぜ!
良くも悪くも印象に残ったのは、美樹ちゃんが殺される序盤だけだったかなあ…と。それだけでも、このアニメの価値はあるとは思いますよ。