rurube さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アニメ映画最高作品の一つ。
まず最低限の知識を付けなければ楽しめないと思いますがそれはそれは理解したうえで見て欲しい。。
この映画の素晴らしい所は映画としてのレベルの高さにある。
少なくても私には無理のないストーリ展開に思えたし何よりキャラクターの行動に説得力がある。
特にシャアが味方を見捨てるときに何も言わない、言えないシーンにシャアの人間味が出ている。
結局彼は父の夢を本当の処では求めていないのだ。彼の根底に在るものはNT至上主義でありそれ以上に自分自身である。ララァもアムロも彼にとっては気が付かない愚か者であり自分の理想に共感出来ない敗者でしかない。しかしその実、振り向いてもらいたくってしょうがない哀れな男として描かれている。
でも人は何処かでシャアと同じなのでは無いか。地球に引き寄せられるというように人は結局弱く誰かに共感してもらいたいのだ。シャアは哀れな男にしては立場や能力がありすぎた。
最後に映画として細部にまで気をつかっているのが丁寧で良い。アムロがギュネイ以外の敵にはバルカンしか使わなくエネルギーを抑えているのに対して、シャアはモブに拡散粒子砲を二発使用している。それが原因でエネルギー切れを起こすなど細かな演出が光っている。