plm さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
ちくわ
友人にいまいちこれ楽しめてないんだよね、なんでだろうって聞いてみたら
「ヒロインが完全にヒーローで無敵で無表情で、まわりだけが騒いでいる感じで主人公がヘタレで、
ただたんたんとどんちゃん騒ぎしているだけのよくわからないアニメであるから」と言われ
あ、これだ と思った。
語り役のたかみや君が事情も大して呑み込めてないのに成るがままの態度で主体性が無いこと、
かがりさんは淡々としてて感情や意図が読めないこと。
キャラクターに感情移入できないのは、この作りに起因しているのではないかと思う。
それに加えて、たかみや君とかがりさんが互いに抱いている感情も分かり辛い。
たかみや君はかがりさんが自分を守る異質な存在だと知っても、傷ついたら大変だみたいなことを言う。
あげく街破壊されててもかがりさんのことだけ心配してて、何かズレている。
憧れの人と直に接触したら何か認識は変わるものなのに、身近な存在になっても憧れの人のまま
理想の人物像を頑なにキープし続けようとしてる感じでなんだかいびつ。
尊敬してるのか疎ましく思っているのか、話したいのか話したくないのか?どう考えているのか謎。
かがりさんもたかみや君をお姫様扱いしてるのかと思えば、だめな後輩扱いしたりして意味不明。
周囲のカルト的信仰と、そのせいで迫害を受けるたかみや君に対して無頓着なのはどういうことなの。
あなたが平穏な生活をおくれるようにみたいなことをいいつつ一番乱しておられる自覚はないのか。
しかしそういう環境すら成るがままで受け入れてるたかみや君もどうかと思う。
たかみや君を巡るバトルストーリーモノとして追えばいいの?
やられ役な魔女っこたちをみてコメディモノとして楽しめばいいの?
結局のところ、さっぱりわからない。 どうにも掴みどころがないように感じる。
場面と心情の不整合が感覚を掴めない&周囲が騒いでるだけの温度差&わけわからんを生んでいる。
*
■観終わった後
散々に言ってたのだけれど、中~終盤あたりは結構楽しめたような気がする。
奇妙なテンポとファンシーな絵でかなり独自性は際立っていた。 淡々としたギャグもある意味では秀逸。
感情移入はし辛かったのだけど、演出には迫力があって魅せられた部分も。
声優のキャスティングが豪華で、強キャラに貫禄ある声が当てられてるのが何気に良かった。
たぶん苦手な部類ではあったのだけど、好みの部分もあって観ていて葛藤の激しいアニメだった。