STONE さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
やはり尺が足りなかったような
原作は未読。
ファンタジー系のバトルものだが、他のこの手の作品と違うところは、バトルが「ギフト
ゲーム」と呼ばれるゲームで勝敗を決するところなのだろう。
ただ、この作品独自の個性であるはずの「ギフトゲーム」は、設定として有効に機能している
とは、あまり思えなかった。
競技種目自体がバトルであることは別にいいのだが、せっかくジャッジまでいるようなゲーム
なんだから、もっと厳格なルールが存在して、それゆえの頭脳戦や駆け引きなどがあると、この
作品独自の個性が引き出せたんじゃないかなと思ったりした。結局はただのバトルとあまり
変わらなかったようで、ちょっともったいない。
ジャッジと言えば、黒ウサギの「ジャッジ・マスター」でありながら、「ノーネーム」という
一つのコミュニティに所属してしまっている設定は、自身がゲームに参加できないなど、
ストーリー展開的に損しているように思えてしまったが。
設定やストーリー展開などはざっくりした感じで、次々と敵が現れてはそれを倒す展開が
ずっと続いていた。
主人公サイドのコミュニティの勢力拡張していく話なので、この展開自体は別に悪くないが、
あまり緩急がないためか、思いのほか淡々していた印象。
これは全10話という短さも要因の一つだったかも。
短いと言えば、キャラの描き込みなどもそうで、魅力を引き出せずに終わったキャラも結構
いたような。
序盤において、逆廻 十六夜、久遠 飛鳥、春日部 耀の3人がそれぞれ別世界から箱庭世界に
やってくるところから、3人が主人公格であるのだろうが、十六夜のチートっぷりが凄すぎて、
残り二人の印象が早くから薄くなってしまったみたい。
ただ、その分残り二人は成長の余地があるようで、飛鳥が終盤においてメルンとディーンを
仲間した展開などはそれを体現していたような。
この十六夜の一方的な強さはバトルもののドラマ性としてはどうか?と思ったりもしたが、
ここまで突き抜けるとそれはそれで面白かったりする。時代劇における主人公の無双っぷりを
楽しむような感じ。
物質でない攻撃も殴る蹴るで対処するキャラって早々いないし。
それだけに終盤、ヴェーザーのような対等に渡り合えるようなキャラが出てくると、バトル
ものとしては良くも悪くも普通になってしまったみたい。