天翔龍閃 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エヴァ!
もう今更って感じだけども、ロボットアニメ業界に20世紀最後にして宇宙戦艦ヤマト、起動戦士ガンダム以来の一大旋風を巻き起こした作品。この作品がアニメブーム再来のきっかけとなる。
根本的な設定のモチーフとなっているのは旧約聖書の創世記であるのだが、20世紀末、当時は世紀末ブーム。それに肖ってのメディア投下だったのかもしれない。
アニメ放映当初はそれほどの反響は無かったのだが、その後の躍進たるや凄まじく、先に挙げた先行作品や旧約聖書の引用、心理学的な趣向を作品の中に盛り込んだ事が様々な物議を醸し、この作品が如何に奥深く、そして謎多き作品だったのかを物語っている。
アニメブーム再来の火付け役、そして様々なメディア介入という功績から見ても、一度は観ておいた方がいいアニメである。
ただ、作品のテーマとは何だったのか?と聞かれると正直「よくわからない」である。思春期の主人公達の人間関係、境遇から彼らの心理、心情、言動を描写し何を伝えたかったのかというのが見えてこない。つまり、視聴者が観てどう感じたかによって彼是考察し、視聴者自身がテーマを後付けするような作品なのだろう。
だから、エヴァのテーマはコレだ!なんていう正解は無く、様々な視聴者が様々なテーマを模索し形作っていくからこそ、様々な議論が生まれ、そこが面白いからエヴァは今でも根強い人気があるのだろう。
ていうか寧ろテーマを考察、解釈しようとする事こそがこの作品のテーマだったのかもしれない。
勿論、魅力いっぱいの個性あるキャラやその他演出も忘れてはならないのだが。
因みに自分にはエヴァという作品は何だったのか?と聞かれても「エヴァ!」と答えるくらいしか出来ない。はっきり言って謎アニメ枠。
声優陣、豪華安心安定。ベテラン勢も多く、声優さんの歌い手起用も積極的にしている。林原めぐみさんとか俺の世代だと「魔神英雄伝ワタル」の忍部ヒミコや「らんま1/2」の女らんま、キティちゃん等を思い浮かべるのだが、本作では寡黙な綾波レイだったので驚いたものだ。当時はね!
この林原めぐみさんが声優アーティストの礎を築いたという事も忘れてはならない!
キャラは個性的で、ツンデレと言えばアスカ!と言われる程のキャラ設定を確立している。シンジ君は所謂ヘタレ。
もう一つの世界という作中劇でのキャラ設定が面白く、綾波のギャップが好き。これぞ林原さん!
作画は可も無く不可も無くといったところ。一般ウケし易いかな。使徒のデザインが独創的で新しい。バトルシーンの演出などは迫力あるし盛り上がる。
音楽は神。OPを始め、ED、劇場版、どれをとっても有名なものばかり。アニソン知らなくてもこれなら聴いた事あるって言われる程の知名度を誇るもの多数。