plm さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
農業アニメと思わせてギャグパロディアニメと見せかけたカオス農業アニメ
元気の良い突っ込みと、ちょいラブコメ風で激化する掛け合い、たまに真面目になるとこなど、
これバカテスのノリや! と思ったら制作会社も監督も一緒だったや。
*巷ではパロディ過多で農業してねえじゃん!とお怒りの声もあったようですが、
それは1話(宇宙一可愛いよ!あたり)である程度察するべきだったのやもしれません。*
そんなわけで序盤は特にパロディの嵐が巻き起こっているわけだけど、
個人的には、パロネタを引きずらないテンポの良さがあるから良いと思う。
ニャル子さんはもう完全にパロディありきで、本筋がオマケのような内容だけど、
こちらは独自の本筋も持ちつつ、ノリでパロネタも盛り込んでいく作風であるように思った。
また、元ネタわかんなくても面白い感じのネタなので、それほど足も引っ張っていないように思う。
だがパロネタ云々は置いても、このノッちゃったときの自重のなさはどっちにしろ人を選ぶだろう。
正直ベッキー先生ネタはキツいものがあった。やりすぎなきゃ意味ないキャラなんだろうけども。
謎の議論で白熱したり、おかしなテンションでカオスな状況になる展開は結構好きだった。
■農業アニメなのかギャグアニメなのか?
この作品はともかくギャグ編とまともなシナリオ編との振れ幅が凄くでかい。
ギャグ編でのおふさげが過ぎるわりに、農業パートなんかは意外と実のある内容になっているので、
この極端な揺さぶりは視聴者の求めてるものとマッチするか否かに関わっただろう。
でもどちらか一方だけではきっと「のうりん」ではないのだろうと思う。
ギャグ編もシナリオ編も"やりきる"作品なんだろうな、と思ったのだ。
視聴者側からすれば、作品内容の対して一定の信頼を持てない作品だともいえるのだけど、
一つのスタイルにこだわらず、我を貫きながら表現していく貪欲さみたいなものを感じた。
ぶっとんだギャグをやりながら、至って真面目な内容を込めていく。
そういう作品性、作風の個性の面でいえば、
やたらごちゃまぜでカオスなアニメなのだけど、どこかまとまりがあって洗練された感じもあった。
■独特な風味を生むキャラたち
声優GJといわざるを得ないのだけれど、奇妙に軽快なテンポで会話が進む。
・主人公、畑 耕作(声-浅沼晋太郎)
典型的直進系主人公と思いきや意外と冷静な突っ込みマイペースいい奴とでもいうのか絶妙なキャラ。
問題の中心人物になりがちなのに、聞かれたことにはやたら的確かつ親切に答えるさながら村人A。
このキャラ&語りあって、この空気感が形成されているという感じの功労者。なんだか癖になる。
・宇宙一かわいい、木下 林檎(声-田村ゆかり)
声がゆかりんというだけでもう面白すぎるキャラ。中の人本人やんけえ・・
・ぽっちゃり・・?、中沢 農(声-ざーさん)
色々笑かされたwww 初めは嫌らしいキャラな印象だったのもあって、後々の扱いの自由さに笑う。
その場の勢いにノリノリすぎるこの子。
・頼れる親友、過真鳥 継(声-おいたん)
真の主人公疑惑。野菜対決熱かった。
このメインキャラ4人の掘り下げはなんだかんだできっちりされてたので良かった。
*まとめ*
忙しいアニメではあるが一話一話の密度が濃く、うまくハマれば充実度の高い作品だと思う。
パロネタは多いが個性は強く、手の込んでいる作品でもある。(絵もかなり綺麗)
あらゆる傍若無人なやりたい放題ネタも楽しみ尽す勢いで観ると良さそうだ。