ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価
4.4
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
原作の停滞しはじめるあたりまでをアニメ化。これはこれでアリでした
週刊少年ジャンプ連載中の漫画が原作
ここしばらく長期連載と早期打ち切りに二極化され
新人が育たないと言われているジャンプ漫画ですが
なかでもラブコメは本当に凶作でした
一年以上連載を続けることができたラブコメ作品は
2006年開始のToLOVEる以降5年間出ていない状態
そんな状況を憂慮してか2011年末から2012年前半にかけて
「ニセコイ」「パジャマな彼女。」「恋染紅葉」と3本の恋愛ものをスタートさせ
アンケート票を食いあうそれらを同時に連載させるという大胆な作戦を展開し
ラブコメバトルロワイヤルとでもいうべき状況になりました
そんな中、蠱毒のごとく他の2作品を喰って生き残り
そのまま不動の地位を確立したのがこのニセコイという作品なんですね
しかしその実績と作品が面白いという事とがイコールかというと
そう単純な話でもありません
連載から2年経っても {netabare}抗争の話やら過去の女の子の話やら {/netabare}
といった初期のころに撒いた伏線はほとんど回収できていません
チョコチョコ新キャラ投入でテコ入れしつつ
微エロハーレム展開をだらだら続けているだけです
{netabare}小咲の友人るり {/netabare}を除けば出てくる女の子はだいたいみんな主人公にべた惚れで
しかし主人公が奥手で真面目な人柄なおかげで一向に恋愛が進展しない・・・
ってそんなかんじのジャンプ漫画どっかでみたような???
そう、つまるところToLOVEるが引っ越した穴を埋めた作品は
肌色が少なくなって若干マイルドになっただけで
ほとんど同じ路線だったというわけですね
女の子みんなが主人公にぞっこんだけど鈍感な主人公はそれに気がつかない
そんなハーレムラブコメの王道展開
マンネリ打開のために定期的に新キャラを投入しますが
初期キャラ含めて基本的には2種類しかいません
a:主人公は忘れているが過去に因縁があり
登場時から主人公に惚れている
{netabare}(小咲、万里花、羽){/netabare}
b:登場時は主人公に敵対
話が進むにつれて敵愾心が反転して好意に変わる
{netabare}(千棘、鶫、春){/netabare}
長期の連載でネタ切れがひどいのか
最近特にどこかで見たような話が多く
古くからのファンにも飽きられつつある状態
そんな中でのアニメ化そのものが疑問だったのですが
アニメは予想以上に楽しく観れました
ざーさんの小咲がとびきりかわいかったので
個人的にはそれだけでも十分見る価値がありました
加えてマリーの方言シーンもとても良かった
やっぱり方言ネタって活字だとどうも伝わりにくくて
アニメ化で音が加わったことでぐっと魅力的になったと思います
ClarisのOPや各キャラのキャラソンEDもいい出来だったので
音の力にかなり助けられていた印象です
初回はちょっとくどすぎるように感じられたシャフト演出も
良い具合に話を盛り上げることができていたんじゃないでしょうか?
原作よりもメリハリが効いてて面白かったと思います
問題はこの後どうするのか?という事に尽きます
この先鍵の話とか抗争の話とかそういったものがどんどん形骸化して
ステレオタイプのドタバタハーレムラブコメになっていくのを
2期3期とだらだら続けていったとしても
少しずつ脱落者が増えていくだけのような気もします
しかし、アニメがこの中途半端なところで終わってしまうのも寂しいですし
使う話を厳選しながらもう少し続けて
最後は原作とアニメで同時にフィナーレ!とかやってくれないかなぁ