STONE さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「みなみけ」が帰ってきた
原作は未読。
キャラデザインは別にして、過去一番評判が良かった1期のテイストに近づけようとして
いる感じ。3期もそういった感があったが、こちらの方が作風やOP、EDテーマ曲など、より
1期っぽい。
まあ2期に関しては1期の翌シーズンに放映されたもので、むしろ差別化を図ろうとしたの
だろうけど。
笑いの部分も1期に見られた変な空気感を感じさせるシュール的要素が戻ってきたい。
ネタそのものに関しては、3期もそう変わらないものと思っているが、これは演出のよる
見せ方の違いなんじゃないかと。
このシュールさの極みは第8話の野菜を巡る話で、ここではもはや「平凡な日常を
淡々と・・・」とは程遠い世界で、「トワイライトゾーン」的なSFホラー要素さえ感じ
させる。いつもは保坂をうまいこと操る速水が、保坂を恐れて逃げ出すという展開も珍しい。
そして、一番1期に近いなと思わせるのは作品から感じられるハッピー感。2期3期はこれが
足りなかったんじゃないかと。
些細なことでもキャラが幸せを感じる空気感が視聴者にも伝わってくるようで、個人的には
このシリーズで一番大事なのはこれじゃないかと思っています。
南宅における世代を超えた交流は一層進んだみたいで、色々な組み合わせが見られたのが
嬉しい。
よくよく考えると、親戚でもない高校生、中学生、小学生が同じ話題で盛り上がっていると
いう環境というのは早々あるものではないだろうが、これも南家の持つ心地良さに皆が集まって
しまうのだろう。
その最たるものが最終話の皆揃っての花見。最終話に皆が揃うというのは結構定番
パターンではあるが、やはり見ていて楽しいものがある。
キャラに関しては、1〜3期にいなかったミユキが夏奈の同級生として普通にいたり、藤岡を
巡る関係で夏奈を敵対視していた感のあったリコが、夏奈と仲良く交流していたりして、
ちょっとびっくりしたが、これは3期と4期の間にあったOVAで描かれたりしたのだろうか?
(OVAは未視聴)。
南三姉妹以外ではなんといっても印象的だったのが保坂。これまでも存在感のあった保坂
だが、本作では更に出番が増えた感じで、相変わらずいい味出している。
結局、今まで同様に最後は保坂が締めて終わったし。
それにしても主人公(南三姉妹)とほとんど接点がないのに、ここまでクローズアップされる
キャラというのもかなり珍しい。
1期の放映が2007年と息の長いシリーズだが、キャストが変わっていないのも嬉しい。