イツキ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
るろうに剣心 の感想
幕末に「人斬り抜刀斎」と呼ばれ、恐れられた男が居た。
修羅さながらに人を斬り、その血刀を以て新時代「明治」を切り拓いたその男は、動乱の終結とともに人々の前から姿を消した――…
時代は変わって、明治。
「不殺」を誓い、廃刀令を無視して腰に逆刃刀を差して全国を旅してまわる流浪人が居た。
その男の名は、緋村剣心。
常に語尾に「ござる」をつけ、柔和な笑みを浮かべている彼だが、ひとたび大切な人間が傷つけられると、彼の剣の腕を目の当たりにすることになる。
彼は、神谷薫との出逢いや、かつて同じ時代を生きた者たちとの戦いを経て、かつて多くの人を斬った罪に対する償い方、そして新しい時代で剣を持つ意味、ひいては自分の生きる道を探していく。
「剣は凶器。剣術は殺人術」。師匠の教えを肯定しつつも、誰かを守るために剣を振るうことを選ぶ剣心には、剣客としての真の強さを感じる。「不殺」で何処まで「殺」の剣と渡り合えるか――戦闘描写も唯の戦いというわけではなく、剣心の心情も多く入り込んだ深いものとなっている。
また、かつて敵として同じ動乱を生き抜いた一匹狼の斉藤一など、剣心を取り巻く人間模様にもきめ細かな描写があることも、本作品を見る上では欠かせない重要ポイントだ。
彼を支えるヒロインの薫との展開にも注目したいところだ。