「ゲド戦記(アニメ映画)」

総合得点
58.8
感想・評価
516
棚に入れた
2615
ランキング
6507
★★★★☆ 3.2 (516)
物語
2.8
作画
3.6
声優
3.0
音楽
3.5
キャラ
3.0

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ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

TVノーカット放送を見て

あまりの評判の悪さから敬遠してたものの、だんだんと「どこまで酷いんだろう」という興味に転化していって見てみた次第。

原作は未読。その上での感想。
なるべくフラットに見てみようとは思ったんだが。
{netabare}
見始め30分で感じるのは「テンポが良いのにテンポが悪い」という不思議体験。
不思議ではあるが理由は簡単。シーンの繋ぎが粗雑で物語としての連続性に欠けるから。個別エピソードをポンポン見せられるのでそのテンポは良いのだが、物語の流れみたいものがブッツブツにされているので全体的なテンポが悪くなってしまっている。まるで3~5分のショートフィルムをぶつ切りで見せられてるような感じ。
アレンが父親を殺して逃亡し、ハイタカと出会い、共に旅をして、盛況な街に出る。たかだかこれだけのことなのに、まるでダイジェストでも見せられてるかのような繋がりの悪さ。せっかくの旅の始まりなのにドキドキもワクワクもない。
これが最後まで続く。

物語としてもよく分からない。
なぜアレンは父を殺したのか。彼が追われ恐れるもう一人の自分”影”とはなんなのか。最初に影に呑まれて父を殺した彼が最後に生と死についてのうのうと語っている意味が分からない。
テルーって結局なんなのか。竜がもう一つの姿として人間をしている意味は。人間と竜の関係性は。なんでアレンに心を許したの?アレンはああ!男泣き塾かっ!
ハイタカって結局誰?非常に能力の高い魔法使いってことは分かるが、能力高いならなんでクモの城に魔力減衰トラップがあることに気付かない。ハイタカとテナーとクモの関係性も良く分からない。
頭に?がついたまま物語が進行していくので、抜けなかった魔法の剣を抜刀出来ても、彼やテルーが生と死について語ってみても、全く感動出来ないんだよなぁ。
一から十まで説明せんでも察しろよ、ってのはあるが、ちょいと全体的に不親切過ぎる。


うーん・・・無理やり暗喩を探してみるか。

アレンは監督宮崎吾朗。影は宮﨑駿の息子という肩書。
どうやっても逃れることが出来ない運命。宮崎吾朗として生きてみてもその肩書が呪縛となる。
影の力を受け入れ使えば何でも出来るが、それは自分の力で成せたことでは無いという達成感の無さと、影のせいでという免罪符になっている。
生はどんな評価を受けようとも何かをなすということ。
死は「宮﨑駿の息子だし」という評価を恐れ何もなさないこと。

ハイタカはスタジオジブリ。何でも出来る魔法のような存在。見守り心配してくれ、ピンチになると助けてもくれる。何時かは助ける側になりたい。

テルー・・・なんだろな。監督の好きなタイプの女性ではあるんだろう。気が強くて心を許した相手には献身的。人間と竜の関係性が掴みきれてないから分からない。


などと勝手に想像してみても、あんまり楽しさが沸かないのはなんだろうなぁ。
{/netabare}

感想
{netabare}
物語:根本的に支離滅裂。最初に人殺しをした人間がそれを受け止める前に生死について語っている意味が分からない。

作画:流石のジブリだが、もののけ姫でサンがエボシ御前に突撃していくあのシーンの流用には飽きた。

声優:悪くはない。テルーの棒っぷりが気になるが、歌で選んだんだろうししゃあない。

音楽:ジブリにしては珍しくBGMと場面の組み合わせが心地良くない。BGMの入りとかに違和感が有る。

キャラ:ストーリーに引きずられてキャラ心情の描かれ方が・・・
{/netabare}

最初の監督作品はもっとエンターテイメントした単純な冒険活劇をジブリ作画でやったほうがよかったかもね。

投稿 : 2014/01/18
閲覧 : 396
サンキュー:

8

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