めいろ* さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
経験は過信を生み、過信は時に命取りとなる。
当時は相当に話題を呼んだ本作品。
10周年記念や続編等で徐々にその話題性を取り戻しつつある昨今ではありますが、当時ほどの勢いはほぼ無いと言えるでしょう。
しかし、そんな今にあえて掘り起こしたい本作品、狼と香辛料です。
こんなことをわざわざ冒頭で言う必要は皆無と理解していますが、少なくとも僕が今まで見てきたアニメは1000作に近い数ではありますが、これが多いか少ないかと言うのは問題ではなく、見終わった今でも心に残る作品がいくつありますか。
正直に言って、僕にとって心に残った作品と言うのは、その内の50作品ほどだと認識しています。
こんなことをわざわざ冒頭で言う必要は皆無と理解している事を、僕は冒頭で理解を示した訳ですが、本作品はその50作品に入る心に残った作品の1つです。
原作から読み始めて、何が面白いのか明確に分からないまま、次第にのめり込んで。
きっと、今でもそうじゃないでしょうか。
ここまで経済をがっつりテーマにして、それがストーリの本筋の1つになっている作品が、そう無いと僕は感じていますが、どうでしょうか。
しかしそれがこの作品の最も素晴らしい点かと言われれば、きっとこの作品を評価している方々の多くはNOと言うでしょう。
ここで題名に回帰させて下さい。
「経験は過信を生み、過信は時に命取りとなる。」
とは、確かホロが言った台詞じゃなかったでしょうか。
本作品は、メインヒロインであるホロと、主人公であるロレンス。たった2人のお話です。
もちろん、作中にはいくつもの人物が登場して関与してきますが、それは少なくとも、彼ら2人にとっての関与とは大きく異なるものだと感じます。
ホロとロレンス、共にこの世界で生きる術を教え合って、学び合う。
その中である種の想いが確立されていく、そんな物語の推移に心が惹かれる。
この作品の素晴らしさを、とても文章で伝える事が出来ないのは、単に僕の語彙力の問題だとは思いますが、果たして誰が伝えられるでしょう。
原作、アニメ共に最高傑作の本作。
視聴を悩んでいる方、まだ見ていない方は是非にご視聴ください。
絶対に後悔はしません。