takekaiju さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
深いテーマのある超能力アニメ
中世の魔女狩りをモチーフに、現代日本で繰り広げられるウィッチと人間の事件を描くサンライズの超能力アニメ。
{netabare}
物語は中盤を境に大きく変化していく。
前半は、ウィッチを中心に犯罪が起き、ロビンをはじめSTNJのハンターたちがウィッチたちを狩っていく。後半からは、STNJの本体であるソロモンとソロモンに追われるロビン、STNJメンバー、対ウィッチ薬であるオルボを使い普通の人間によるウィッチ狩りを画する財前の複雑に関係が入り組んだ組織劇が始まる。対立図や動機がはっきりしないまま進展していくので、よく理解できないシーンも多数存在した。
{/netabare}
超能力をテーマの一つにしているが、本作品の主題は違うところにあると思う。人間種の尊厳を守るためにウィッチ根絶に腐心する財前は、「いき過ぎた種の純潔思想」(最後まで財前の動機はわからなかったが)。ロビンの誕生の謎からは、「遺伝子操作の有無」。ウィッチやクラフトといった超能力の存在からは、「種の共存」。非常にディープで重たいテーマが主題になっている。
そうしたテーマや魔女狩りというモチーフからもはっきりしているが、作品を通して暗いイメージが強い。夜の街中や屋内の描写が多く、昼間であってもうらぶれた裏通りや曇天模様が多い。
もう一つ面白いことに登場する人物はほとんどが日本人という設定であるにもかかわらず顔立ちは日本人っぽくない。というか日本語の看板や地名などがなければ、どこかヨーロッパを想定しそうなくらい欧米人の顔立ちをしている。女性キャラの目が大きくないところからも一般受けはしないだろう。
作画は放送当時としては普通なレベル。
OPは衝撃的なほどにかっこいい!!タイアップではないアニソンでこんなにかっこいい曲はそうそうないと思う。