plm さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
そのままの意味のアイドルモノ
観始めの頃は他のアニメと毛色が違うせいか、どういうものになるのか行く末が全く想像つかず、
こわいもの見たさ的な意味で気になっていた作品。先が読めないものは面白い。
アイドルものにしてはキャラも絵面も何だか地味だが、この質素な感じは嫌いじゃなかった。
全部観きった結果、シナリオはかなり良い出来だと思う。
山あり谷ありの物語で引き込みがあるし、描写は無理もなくリアリティのあるバランス。
そして全てが華やかじゃないけれど「身の丈にあった自分たちらしさをだしていこう」という、
作品のテーマ性が随所から伝わってくる感じは良かった。
そもそもアイドルやアニメというモノ自体、偶像的理想を込めやすいという意味で親和性が高いのに、
パンチライブに三次顔出しという真逆の禁忌を冒していき、恐れを知らぬスタイル。
でもそれも「偶像的理想などいらない、ありのままだしていこう」という素なのかもしれない。
だからいわゆるアイドルモノ(キャラクターのアイドル的魅力を前面に押し出していく)と違って、
そのまんまの意味でアイドルモノ(アイドルの立ち上げから関わる人までを素朴に描く)だったのかも。
実際、WakeUp,Girlsの面々よりも白木さんとか早坂やらオタクの方がキャラ立ってるぐらい、
アイドル活動において影響力の大きい人物を個性的に、重点を置いて描いている、という感じがした。
そういう感じでシナリオや音楽も良いので長所はしっかりあるのだが、欠点もかなり顕著。
作画は素人目にもおかしいと感じるぐらい崩れ放題だし、動きもカックカク。
アイドルモノの一つの見せ所のはずの踊りに全く躍動感がない。そのせいで頑張りが伝わってこない。
いくら素朴さを押しているとはいえ、声優も芋っぽすぎて感情が乗りにくい。
やっぱりいくら話が良くても、アニメは絵も大事だし声の演技も大事。
一つ良い部分があると、他の物足りない部分が一層際立ってしまうんだなぁと感じた。
作画が良ければ真面目に感動できそうなのに、心のどこかでギャグとして観てしまうのだもの。
(でも欠点目立つわりに楽しめたのは事実なので、本当のところ作画とか1.0つけたいぐらいだし、
物語も非の打ちどころがないってわけでもないけど、総合的に満足度はそんな低くない)
あと「うっめーにゃー♪」の子は普通にセンスあると思うよ!一番アイドル向いてそう。