Ellue さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態：観終わった
清らかな水の様な神作
原作未読。シリーズ視聴済。
4クールに渡る長編ARIAシリーズの最終章です。
これまで一人前のウンディーネとして認められることになるプリマを目指し、
見習いウンディーネである灯里、藍華、アリスの3人が共に練習したり、
街や日常から大切なものを見つけたり、といった話が多かった訳ですが、
このシーズンはこれまでの成長を垣間見ることが出来ます。
そして、1期、2期の長い物語が3人の目標達成と言う結果に集約していきます。
また、この3人のそれぞれの先輩であるアリシア、晃、アテナ達が
まだ見習いだった頃からプリマになるあたりの話も描かれていたり、
それをなぞる様な形で現見習いの3人がプリマに近づいていく模様を描いています。
特に似たような状況に陥り、話に繋がりのある藍華と晃の話は感動的で好きです。
そして、終盤にはその3人の見習いウンディーネが、
プリマと言う目標に辿り着く模様が描かれており、
押し寄せる波の様に感動シーンが連続してやってきます。
ここまで観てきて感情移入しているところもあり、
結実していく姿は実に感慨深いものでした。
私は特に灯里の試験と合格シーンが好きですね。
昇格自体は3人で最後になりましたが、この子らしく焦らず、
他の子の昇格を素直に喜べるあたりも素敵だと思いました。
そして、最終回の感動は、これまで以上のもので感涙致しました。
いつも微笑んでいたアリシアだけにあそこで流す涙は…
アリシアの引退と言う一つの終焉と
3人のプリマ昇格、アイのアリアカンパニー入社と言った始まり。
本当に素晴らしい終わらせ方だと思います。
シリーズ全般に言えることですが、お客様を扱う職業を描いていることもあり、
登場人物から感じる優しさの質が他の感動モノの作品から感じるそれとは異なり、
おもてなしと言ったものに近いのではないかな？と感じました。
そして、この作品からも視聴者に対するおもてなしと言うものを感じます。
もてなされることから生まれるやすらぎに癒されている…
本作がヒーリングアニメと言われる所以ではないかと思います。
感動ものが好きな方には確実にお勧めできる作品ですし、
そうでない方にも見て欲しいと思える数少ない作品の一つです。
