plm さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
TETSUGAKU
古くて堅そうなイメージで合わなそうだなーと思いつつも、制作陣が豪華らしいので
食わず嫌いしちゃ良くないなと思い真剣に観始めたら、すんげーテキトーなノリで、
おいおいwwwって突っ込みたくなる内容で良い意味で裏切られることになった。
作画はダイナミックで、昔観たクレヨンしんちゃんの劇場版思い出した。
80年代のネタとかあったらしいけど、わからんかったのが逆に新鮮だったんだろうか。
懐かしくも開放的なハチャメチャさで、自然とわくわくするアニメだった。
クリエイターが自由奔放に作った感じがでている。しばしば投げっ放しで終わる。
■どういう風に観れるタイプのアニメなの?
話は基本的に一話完結形式で、少し設定を引き継ぐ部分もあるも前後に繋がりはない。
毎回ゲストの声優がいたり、制作スタッフが入れ替わるので内容はピンからキリまで玉石混交。
設定を共有しつつ、それぞれどんなものが作れるか競っているかのよう。
なのでどの話から入っても問題ないだろうけど、どの話も方向性を読み取ることから始まる。
今回はどんな趣旨でくるのか、という変則性・多様性に期待するのも一つの楽しみ方だろう。
とはいえ、ある程度ストーリーの傾向はあって、中でもよく持ち出されるのは哲学ネタ。
宇宙が舞台なので、多少の人知を超える事態は日常茶飯事。
「もし○○が○○だったら」みたいな仮定を用意したとき「一体どうなるか」という思考実験が
常識など存在しない"ナンデモ有り"の世界で行われるので、予想外な展開が起きまくるのだ。
(星新一のショートショートを思い出す感じかも。)
これが自分としては、毎話作風の変わるこの作品の中でも楽しめた要素として挙げられる部分だった。
◇そんな好みで特に気に入った回は以下の通り
・4話:ゾンビ回
・9話:植物回
・10話:ミャウ回
・11話:忘れる回
・12話:カメレオン回
・13話:掃除機回
4話は本当にBパートからの展開が予想外すぎてオモロイ。全体から見てもずば抜けて気に入った回。
9話はストーリーとしては弱いけど、何だか不思議な気持ちになれる回。ラストはどこか寂しい。
10話はよくあるループモノだけど、スペダンならではの消化のさせ方がうまく、話も素敵。
11話は宇宙ならではの設定が秀逸で、全体を通して灰色がかった色調と演出に気迫があった。
12話は思考実験が盛り込まれた回で、流れ含めて面白おかしかった。話としてもよくできている。
13話は最後に一番いい話を持ってきたか?!って具合に物語も作画も見入らせる良かった回。
みんなはどの回が好きだったろう? そうやって話を弾ませるのも楽しそうな作品だ。