三崎鳴 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
流石、劇場作品はクオリティが段違い
ボンズにより制作された、時代劇を題材としたオリジナルアニメーション映画。あらすじは以下の通り(wikipediaより引用)。
天下を統べる者を失い、度重なる合戦の果てに下克上がまかり通り、力ある者も野盗に堕して無法が横行する戦乱の時代――。
はるか中国大陸から身よりを亡くした一人の少年が、禅僧祥庵に連れられて海を渡り、本へと辿り着いた。その名は仔太郎。だが、仔太郎の身体の秘密を求め、明国の武装集団もまた、上陸を果たしていた。祥庵の庇護も失い、天涯孤独となって愛犬・飛丸と赤池の国・白土の万覚寺を目指す仔太郎は、とある荒寺で自らの名を捨てて刀を封印した奇妙な剣士名無しと巡り逢った。大陸の刺客に襲われ、危ういところを名無しに救われた仔太郎。不敵な笑みを浮かべる浪人と他人を拒む少年は、最初こそ互いに反目を覚えたものの、やがて道中をともにすることになっていく――
時代劇ということもあって内容は比較的には高年齢層向け。劇場作品として作画・音楽・演出の質は高く,アクションシーンだけでも鑑賞価値のある作品。個人的に作品に“完璧”という言葉は存在せず,何処かしらに抱えた欠点があってこそ作者の次回作へと繋がるのだと考えているが,この作品には満点に近い点数をあげたくなったというのは過言ではない。監督である安藤真裕は本作の他には「花咲くいろは」「CANAAN」等の監督を務め,脚本を担当する高山文彦は「光と水のダフネ」「ラーゼフォン」等の作品の脚本を務めていた。又、主役の声優には、声優を初挑戦となる長瀬智也と知念侑李、そのほか竹中直人等の芸能人を起用した事で話題となったが演技には特に違和感はなく視聴に差し支える事は無い。評価ではシナリオ面を悪しとする者も少なからず見受けられるが個人的に劇場作品としての108分という尺での表現には限界があるであろう事を割り切った上での視聴では特に掘り下げが浅いとも感じない(本作が仮に2クール等と長い尺を取っていれば話は別である)。