いおりょぎ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
この脚本作家はよっぽどの変人か、電波か、はたまた天才?か…「正義せいぎ」についてあらゆるアプローチを試す異色なアニメ(視聴完了再レビュー)
全話視聴完了しました。
全部観終わっての感想は、良かったと微妙と悪かったがそれぞれ3等分ってところでしょうか。
これってやっぱりリアルタイムで観て、「お~」とか「え~」とか思うのが楽しい作品かもしれません。
途中のグダグダも最後まで見れば必要だったのかなって思います。
でもひっぱり過ぎた感は否めません。
正直お勧めって訳では全くないんですが、個人的には観て良かったと思いましたよ。
とにかく最終回まで、いろんな意味で驚かせてくれた作品でした。
以下、初回レビューです。
20話まで視聴中です。
自分が過去に見てきた作品の中でも本当に異色の作品です。
ストーリーについては、簡単に説明ができないんですが、本当に一言で表すと、「正義(せいぎ)」についてあらゆる角度とアプローチで試行を繰り返すカオスなお話です。
原作及びアニメ制作のmanglobe社の作品を見るのは初めてでしたが、とにかく脚本のインパクトが凄いんですよね。
多少ネタバレの部分があるので、先入観を持ちたくない方がいたら、ここでやめてください。
ただ、断念された方や、興味があるけど見てない方の参考になるようレビューしたいと思います。
今まで、大きく4つのストーリーで進んでいて、現時点で恐らく最後の5つ目のテーマに突入していくところです。
ざっくりと今までの4つの話を要約します。
①あこがれの正義(せいぎ)のヒーロー「サムライフラメンコ」を夢見る主人公「羽佐間正義(はざままさよし)」が、リアルな現実世界で、世間の悪い常識や理不尽と葛藤しながらも、正しきことを一心に思って奮闘する日常をドラマ仕立てで綴っています。
ここでの脚本は、まさに実写ドラマのような展開ですね。
多分多くの人が普段心に思っているけど、なかなか口に出しては言えない、世間の不条理について、主人公が代弁してくれています。
この時点では、アニメとしてでなく、ストーリーに惹かれて見ていました。
脚本もテンポが悪くなくヒーローの話なのに意外な展開で結構面白く見れました。
②現実には存在しないと思われていた、いわゆる「悪の組織」が実在し、羽佐間正義や仲間たちが、その「怪物」たちと実際に戦っていく。
はっきり言って、この展開が無い話と思っていたので、面喰いました。
ここからは、戦隊シリーズや仮面ライダーなどの実写を使った方がいいんじゃないかと思うほど、その方面にベタな内容。おせじにも作画も良いとは言えず、微妙な展開。
でもサブキャラで羽佐間正義の親友となった警察官の「後藤さん」こと「後藤英徳」や、正義と同じヒーロー嗜好を持つ「真野まり」をリーダーにするアイドル「ミネミラ」らの存在が面白く、終盤にはかなり人間ドラマに厚みがあって、それなりに見ごたえありました。
③ ②の悪の組織がさらに巨悪の組織となって、日本全土に襲いかかる展開。
まあ②の展開から、少しは想像できたけど、ここまで来ると「何がしたいんだ~」と言ってしまいそうなほど、ベタベタ。正直①②があったので、③はスルーでしたかね。
④ここから超展開!!
まじあり得ないくらい、めちゃくちゃです。
電波な話になっていくので、更に理解不能になるんですが、やっぱりサブキャラ陣が活躍し、なんだかんだ言って面白かった。
上手く説明できないんですが、ヒューマンドラマっていうんですかね…。
このあたりまでくると、各キャラの描写も深くなっていて、そっちの流れで乗り切っていますね。
そして今!!
多分、これで最終テーマになるかとおもいます。
ここまで長かったな~。
最初からず~っと引っ張ってきた伏線、親友「後藤さん」に絡むテーマになります。
ここまでくると、既にヒーローとかのお話では無くなっています。
別にヒーロー見たくて、見てた訳ではないので、構わないんですが、とにかく人間模様とその背景描写が凝っていて、そっちの方で目が離せなくなりました。
何が良いって言われると、非常にこまるんですが、やっぱり奇想天外な脚本ですかね~。
何気にOP・EDも前クールからそれぞれ2曲ありますが、かなり気に入ってます。
特に作中アイドル「ミネミラ」こと戸松遥さん、M・A・Oさん山崎エリイさんが歌うEDは曲の雰囲気や編曲とハーモニーがバッチリですごくお気に入りです(*^_^*)
声優陣も主人公役の増田俊樹さんの放つ「サムライっ!フラメンコっ!」っていうフレーズが、結構ツボです。
でも最近言わないなあ…。
後藤さん役の杉田智和は言うまでもなく名演されております。
お勧めって訳ではないんですが、異色の作品であることには間違いないと思います。
結構浮き沈みも激しいので、どっちかというと厳しい評価になるのかな。
でも、どうやって最終回を迎えるのか、また驚かせてくれるのか最後まで本当に気になります。