景禎 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
急速潜行クラインフィールド展開
近未来の世界を描くSFもの。
人類は正体不明の霧の艦隊に制海権を奪われ、大陸間の通信、輸送が封じられ、各国は孤立を余儀なくされる。そんな中、主人公千早群像に率いられた、もと霧の艦隊に所属していた伊401潜水艦が、人類の命運を託す振動弾頭という新兵器をアメリカに輸送するという任務を任され、奮闘する、というような内容。
伊401号や、霧の艦隊の軍艦にはメンタルモデルという美少女キャラが存在しており、つまり、兵器である軍艦や潜水艦が萌えキャラによって擬人化されている。というワケのわからない設定。
ミリオタと美少女萌えの融合としては、かつて戦車や鉄砲のものがありましたが、軍艦ものははじめて。軍艦による戦闘の駆け引きの面白さと、メンタルモデルの美少女を愛でるという両方の側面を持っている作品のようです。
萌え対象のメンタルモデルは、わたし的にはいまいちですが、戦闘シーンの美しさ、かっこよさは、戦車を扱ったガールズ・パンツァー以上。海洋での戦闘の駆け引きも面白いですね。マニアックな用語はあまり出てこないので、ミリオタ需要向けには不満が残りそうですが、私のような一般人にはとっつき易いです。
伊401に撃沈された霧の艦隊のメンタルモデルはギャグキャラと化して群像に従うようになります。なかでもキリシマとハルナはけっこう私のお気に入りです。とくにハルナは、海軍なのに陸軍の軍服の詰襟を着ていて、それを脱ぐとフニャフニャになるところがいいですね。2人のギャグ回の5話はお気に入りです。堪忍してつかーさい。私にとっては、続く6話も込みで、ハルナ、キリシマ、蒔絵の絡みはこの物語のひとつの山場です。
命令に従うだけの兵器が、人間的な意思や感情を持つようになるとどうなるか? というようなテーマによって貫かれているように思えますが、それにしても全編にわたり意味不明なところが多々あり、霧の艦隊とは何か? 霧が従うアドミラリティコードとは何か? 謎は残ったままです。でも、それなりに楽しめる作品であることは確か。
OPのナノさんの曲SAVIOR OF SONGはとてもGood。