「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(アニメ映画)」

総合得点
86.8
感想・評価
1963
棚に入れた
9964
ランキング
185
★★★★★ 4.2 (1963)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.3
キャラ
4.2

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ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

初代より優れた続編など存在しない!

そう思うじゃん?存在しました。

TVのエンディングがありきたりだったのが逆によかったのか、それとも見越して考えていたのか、そもそも本当はこういう結末したかったのか、作った側にしかわかりませんし、当事者ですらわからないのかもしれません。


完全続編作ったところで『ほむらが救済される』『銀水晶みたいなやんごとなき力をみつけてまどかを助ける』『ほむらとまどかの痴話喧嘩』『ほむらが激闘の果て酸素欠乏症になる⇒まどかを忘れて幸せに』とかそういう展開しかありえないのです。
個人的にはオトナになったほむらがまどかを思い出し・・というような浪花節でも全然オッケーですよ?イノセンスみたいな。

でもこんなことプロはわかっているわけで、ぶっちゃけストーリーの奇抜さなんかで勝負してないんです。{netabare}デッビールッ!や だっちゃと同じお話だもの{/netabare}
巧みな見せ方、観たことも無いトリッピーな映像美、抽象的な表現、ほむらちゃんはTVの時のように私たちなのか?作者自身なのか?みたいな曖昧さ、作品全体から漂う妙なメッセージ性がTV版と一線を画します。


同時に暁美ほむらを媒介にTVまどかの補足説明、こういう設定があってだからああいうお話になったんですよ的なものから果ては後悔、自己嫌悪、ファンへの愚痴?が展開していきます。
そういう意味ではガンダムのZからシャアの続編みたいですw。

笑いの要素も相変わらずぬかりありません。
終始なにかのパロディ、場違いすぎてシュールすぎる映像、ケレンミ満点でばっかじゃねーのwっていう演出がままみうけられます。
TV版で大好きな要素でしたが劇場作品なので大幅にパワーアップ。
ウチの作品ネタにするならここまでやれよレベル。
ムーンプリズムパワー的なマミさんが超かっこいいです。
うっかり英語とラテン語がまざっちゃっててもかっこいいです。

お話もすごく難解だと思うんですけど、
TV版と同じ演出、構成にすることでここからこういう方向に進みます!ってわかるんです。説明も親切。
そして劇場作品なのに引きがTVのように大げさwCMやEDに行かないことに違和感を感じます。どうなる次週!的なあの引きがまどかでしょ?ってのと、ここで舞台が、章がガラっとかわるって表現なんだと思います。
けっこう無茶な展開なのにフォロー、仕掛けをしっかりやってあって『まどか』らしさをまったく壊さない脱帽ものデキです。

見た後はこういう結末を求めていた、まどかマギカが傑作として完成したという笑いと謎の涙で席を立つことになるかもしれません。
この涙はなんなのか?当時脚本家が負けたと思ったハトプリのネタをああいうふうに昇華してくれたからか?{netabare}(くらえこの愛!ってことで食べたんでしょ?そんで別の意味で愛で世界を・・・){/netabare}しばらく?二度と?杏子ちゃんに会えなくなるから?
泣いてるの私?と綾波みたいな気持ちになれます。
それがどこからきたのか、なぜなのか、まさに『わけがわからない』のです。
この世の不条理、少女の友情、神の誕生そんなもんじゃないんです。
オッサンはそんなもんに感動しません。
もっと性的で、下劣で、矮小なあぶないナニカなのです。
でもそんなことあとから考えることにして
『残念!さやかちゃんでした』ではなく『さやかちゃんキター!』だろ?クソが!っていう製作の強烈なさやか愛はわかりました。

投稿 : 2014/01/02
閲覧 : 296
サンキュー:

14

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