OZ さんの感想・評価
4.0
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
恋はエゴと紙一重
原作のゲーム版は未プレイだが
期待通り楽しめた反面
最後に後味の悪さが残った
ドロドロな三角関係の学園恋愛作品。
■最後の最後で■
よくある学園恋愛モノかな。と
観ていたら3人の関係が
少しづつ拗れてきてから
一気に引き込まれたよ。
平たく言えば
主人公 北原春希(彼女はいるが諦めきれない相手を想い続け・・・)
ヒロイン 小木曽雪菜(親友が好きな相手を奪ってしまい・・・)
ヒロイン 冬馬かずさ(親友の彼氏を好きになってしまった・・・)
3人の拗れた恋愛模様。
終盤へ近づくにつれ
胸を締めつける展開は
観ていて辛くなるが
どんな結末を迎えるのだろう?って
目を離す事が出来なかった。
原作のゲーム版は続きがある様なので
物語の途中とはいえ
仕方無いのかもしれないが
煮え切らない
終わり方だけが勿体無かったね。
最後の最後で
後味は悪かったなぁ。
■恋はエゴと紙一重■
第10話 11話と2話かけて
物語の裏側を回収する構成は見事で
それまで雪菜側に
感情移入していたのだけれど
かずさの押し殺していた想いを
第10話で春希に吐露する場面で
見方が変わったね。
「なんでそんなに慣れてんだよっ! 」
「雪菜と何回キスしたんだよ!」
キスが上手ければ上手いだけ
雪菜と過ごした時間を妬み
第12話では
「大好きだったからお前が雪菜を選んだ時凄く辛かった」
涙を流しながら
告げるかずさの台詞に
思わず目から溢れそうだったよ。
が 問題はその後
最終話で春希と雪菜
お互いの本音を伝えたとはいえ
数分前まで付き合っていた
雪菜の目の前で結果的に
見せつける様な形のキスをする
節操の無い春希と受け入れるかずさ。
頭では分かっているが
理屈抜きで抑えきれない衝動を
恋と呼ぶなら
恋はエゴと紙一重なのかもね。
■裏側を知ってから観る第7話■
物語をより彩ってくれた
もう一つの要素である音楽面。
OP「届かない恋 '13」は勿論
劇中で流れる曲の
大半は気に入ったが
中でも耳に残るのは
第7話OPに流れた「WHITE ALBUM」
原曲も聴いてみたが
雪菜の歌う方が好きかな。
雪菜が歌っている後ろで
春希と目が合うかずさ。
一瞬 俯くかずさの憂い顔に
この時はもう春希の事を・・・って知ると
またしても胸を締めつけるんだよね。
裏側を知ってから観ると
全く見方が変わる第7話は
最も印象に残ったよ。
【友達でいられる3人の時間】の
始まりでもあり終わりでもあると
思うと切なくなるなぁ。
■あとがき■
久し振りに恋愛モノで
見応えがあったね。ラスト以外は。
原作のゲーム版をプレイしていないので
細かい心理描写までは分からないけれど
切ないラブストーリーとしては抜群の出来で
音楽面も良かっただけに惜しい。
気になったのは
終わり方だけなんだよね。
続きが気になるし
ゲーム版やろうかなぁ。
続編次第で名作になりえる2013秋アニメ。
満足度 ★★★★★★★☆☆☆ (7)