てけ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
追加シナリオとしては十分!
本編の続きです。
これだけを見ても意味不明なので、先に本編をご覧ください。
レビュー → http://www.anikore.jp/review/345526/
本編終了から1年後、平穏な日々を送っていたラボメン。
そんな中、鳳凰院凶真(ほうおういんきょうま)こと、岡部倫太郎(おかべりんたろう)が原因不明のフラッシュバックに悩まされる。
そこには鳳凰院凶真が経験したできごと、そして世界そのものが深く関わっていた。
なかなかの内容でした。
シュタイズゲートは、本編が非常にきっちりとまとまって完結しています。
そのため、やるとしたらキャラアニメかなと思っていました。
しかし、それは大違い。
世界観を生かし、追加シナリオとして十分に通用する仕上がりになっています。
本編ほどのインパクトはありませんが、それは欲張りすぎでしょう。
……といっても、キャラ成分もきっちりあります。
特に、一堂に会するラボメンの姿を見ると、ほっとした気持ちになります。
みんな幸せそうです。
さて、今回の主人公は牧瀬紅莉栖(まきせくりす)。
時空をこえた彼女の旅が始まります。
物語が動き出すまでの「違和感」の演出はお見事でした。
{netabare}
・脳裏に違う世界線の映像が浮かぶ
・名前が思い出せない
・突然消えたり現れたりする
{/netabare}
また、鳳凰院凶真のセリフひとつひとつにも、過去の積み重ねのおかげで深みがありました。
{netabare}
・「時間をさかのぼる方法がある限り、人は必ずそうする」
・「やり直しがきかないからこそ、あらゆる不幸や苦しみも、理不尽な事故も人は受け入れ、前進できるんだ」
{/netabare}
ただし、90分という時間におさめるためか、設定や展開に多少むりがあります。
{netabare}
リーディングシュタイナーの影響で、世界を行き来しすぎた凶真。
そのせいで、シュタイズゲート世界線での存在が不安定になるという設定。
クリスが凶真の過去に強烈な印象を与えることで、安定させるという話です。
しかし、そうすると過去改変が起こり、世界線が分離してしまいます。
その結果、存在が安定した凶真と安定していない凶真が現れるはずです。
ですが、そんな描写はなく、単体の凶真として元の世界に復帰しています。
……と思ったら、「世界線は無数に存在するけれど、世界はひとつに収束する」というルールを忘れていました。
ごめんなさい^^;
でもそうすると、今度は凶真が取り残された世界の存在が不明になりますね。
どちらにしろつじつまが合いません。
{/netabare}
まあ、短い時間にまとめるためには、矛盾が生じるのはしょうがないのかな。
細かい不合理を気にしなければ、十分に楽しめる作品だと思います。
なお、主題歌が相変わらずのネタバレ全開ですw