Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
勇者って廃業する職業だったんですね・・・^^; でも、そのおかげでこの面白い展開が堪能できました^^
この物語の主人公は、ラウル・チェイサー(17歳)・・・彼は幼い頃から勇者に憧れ、自分も勇者になるべく勇者予備校で努力を積み重ねてきました・・・
しかし、勇者になる直前で魔王が倒されてしまった結果、勇者制度自体が廃止となってしまうのです^^;
これまで勇者になる事しか眼中に無かった彼の目の前に突きつけられた現実は、とても厳しいものでした・・・
それでも中小マジックショップであるレオン王都店の正社員の座を何とか射止める事ができたものの、勇者への未練たっぷりで仕事をしていた矢先、ラウルの目の前に元魔王の世継ぎであるフィノが現れ、物語が動いていきます^^
この作品のタイトルは『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』でしたが、最近の作品って、長いタイトルの作品が多くなってきましたよね^^;
この作品も最初から「勇しぶ。」という公式略称が付けられていましたが・・・最初からこの略称に馴染んでしまうと、ちゃんとしたタイトルが覚えられなくなりそうです・・・^^;
でも、「生きるために時代の変化を受け入れる必要性」をキャラを愛でながら楽しむ事ができる作品なので、私的には最初から最後まで楽しく視聴できました^^
「ふははははっ・・・」という笑いと「おれさま・・・」が口癖なフィノちゃんは、可愛さ全開でした♪
マジックショップ・・・所謂「家電量販店」のようなお店なのですが、魔王とその店の従業員との間にはどう考えても接点が思い浮かびません^^;
魔界と何から何まで異なる生活と、何より生きるために働くという事・・・
これまでのフィノちゃんの生活からはきっと一変しているのだと思います・・・
だから、最初は色々戸惑います・・・でも、現在の状況を一生懸命受け入れようと頑張る彼女の姿勢は好印象でした^^
時々ふと出る「悪魔的思考」も最早彼女の長所なのでしょう・・・^^
実際にあの思考の持ち主と同じサービス産業で働く場合、かなり気が気じゃないのは分かりますが、第3者として見ている分には十分面白いものだったと思います^^
物語の中では、目の前に起きた変化に順応できる人、受け入れられない人と様々なキャラが登場しますが、受け入れられない、という気持ちも良く分かります・・・^^;
自分が「なりたい」と願うだけでその通りになる事なんて殆どありません。
自分の希望を叶えるために、みんな努力をしています。
でも、これまで費やしてきた時間と労力が全て水の泡に・・・となったら、誰だって悔しい思いをすると思います。
思い入れが強ければ尚更です・・・
それでも、変化の流れを自分で変える事ができない以上、受け入れるしかないんですよね・・・^^;
でも、受け入れたから終わり・・・という事ではなく、受け入れた先に待ち受けるモノに対して新しい目標を設定して、その目標に向かって進める事ができた時、一回り大きくなれるのだと思います^^
この作品は、第23回ファンタジア大賞にて金賞を受賞した作品なのだそうです(wikiより)^^
ファンタジーと現実が上手く融合された面白い作品だったと思います^^
また1クール12話の作品でしたが、物語として上手く纏まっていたと思います^^
このまま終わっても満足ですが、続編が出るなら是非視聴したいと思える作品でした。
個人的に続編にはラウルをめぐる恋の行方に期待したいところですけど・・・^^;