退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
冬海愛衣ちゃんがとにかく可愛かったアニメ
後半に行ってキャラが出そろうにつれて意外にも面白かったです。
まず一番初めに見たときの感想が「色白ッ!」でした。
画面がぼやけてて顔もはっきりしません。シナリオもまあよくある展開だなぁ、と。千和の怪我が妙に重い割に、中二ノートという相容れないような設定。
中二ノートはギャグ要素を入れるため入れたんだろうな、これからどう修羅場を展開していくんだろうな…と興味本位に視聴。
…ですが、笑い要素であるはずの中二ノート朗読とそれにもだえる鋭太が寒すぎる。
これで切った人も多いかも。自分も何度も視聴をやめそうになりました。
でも、まだキャラが全部出ていない。自己評価を完結させるのはそれからだ、と思いを胸に見続けたところ、最後には評価は「見ててよかった」に一転しました。
冬海愛衣というキャラが参入してから次回の話が楽しみで仕方なかったのをよく覚えています。
「愛衣ちゃん大勝利!!」「お外走ってくる!」
このネジのぶっ飛び具合がたまらなく可愛かった。
萌えを振り切って表現した、アニメだからこそ存在できる人格に感心すらしました。
(ただ、やり過ぎ感があり、クセが強い彼女が受け入れられない人はこのアニメを最初の流れ通り酷評するかもしれません)
{netabare}このキャラが正ヒロインだったのか、途中まで期待していたけど最後はテンプレ通り真涼を選んだことが少々残念。{/netabare}
まあ、最初からキャラアニメの印象が強かったので、個人的に展開的なやや粗い作りこみはあまり気にはならなかった。
ともあれ、なんだかんだで後半は毎週面白いと思いながら見ていました。
面白くないと思いつつ見てた私が、後半は面白いと思いながら見てたのもあるので、まだ見ていない人はピンク髪の女の子が出てくるまで頑張って見続けて欲しいと思います。
愛衣ちゃん最高!
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最近冬海愛衣についてもっと掘り下げて知りたくて原作やら関連書籍を買いこんじゃいました…。
アニメだけ見た人なら、冬海愛衣をただの騒がしくて鬱陶しいだけのキャラと認識してしまいがちなシーンにポイントを絞って反論を入れていきたいと思います。
原作にざっくりと目を通して、いくつかはっきりした所がありました。
これで、愛衣がただのコミカル梃入れキャラじゃないと僅かでも理解してくれる人がいたら嬉しいです。
過去の記事だしもう誰も読まないかもしれないけど、書き残しておきます。
■「冬海愛衣は映画館で叫んだりしますが良識がないのでしょうか?」
→いいえ。
アニメだけだと見落としやすいですが、あれはアシュラファイトの絶叫イベントだから叫んでいるにすぎません。
愛衣は時折季堂鋭太を思うあまり変なスイッチが入りますが、それ以外は真面目すぎるほど真面目です。
成績は学年3位で頭も良く、両親から有能な遺伝子を引き継いでいます。
ちなみに、愛衣の母親は検事です。また羽根ノ山高校時代も名前が残るほど優秀な生徒でした。
■「冬海愛衣ってただ恋に恋しているだけの女の子だよね?」
→私は恋に純粋なだけだと思っています。
アニメの方では愛衣と鋭太の出会いのシーンからバッサリ省かれているのでそうした印象は受けやすいでしょう。
アニメ外では、高校生になった鋭太に惹かれていく描写が、妄想ポエムノートを見られてしまった後以外にきちんとあります。
例えば、
・鋭太ストーキングの噂が立ち、白い目で見られ風紀委員としての立場が危うくなった時、鋭太に庇って貰った。
・車に跳ねられそうになった時、助けて貰った。
・転んで足を怪我した時に躊躇い無くお姫様だっこで保健室に運んで貰った。
等…これらいずれも鋭太に、自分が幼馴染だと思いだして貰う前段階でのハプニングです。
自分の事が記憶に無いにもかかわらず、昔以上に優しくして貰えて、愛衣の鋭太に対する”好き”はよりはっきりとしたものになって行った思われます。
また上記に「ストーキングの噂が立った」と記載していますが、これは鋭太が愛衣の事を忘れているため、何とか思い出して貰おうと、愛衣が事あるごとに鋭太に話しかけていただけに過ぎません。
■「冬海愛衣って部活を勝手に廃止にしたりして横暴だよね」
→可愛らしい小さな小さな嫉妬です。
アニメだけだと、愛衣の前で鋭太に必要以上にベタベタする千和や、真涼が鋭太に告白するシーンを目撃してしまったショック、加えて自演乙に姫香が入部した事による焦りが省かれています。
これら自分の事を思い出して貰えていない中の出来事です。
多少嫉妬するのは無理はないです。
愛衣は、色々嫉妬していますが、千和と鋭太のいちゃいちゃを理性で何度か黙認したり、困ってる姫香を助けたり面倒見の良い根は優しい娘です。
■「冬海愛衣って鋭太に彼女いた事知ってて近づいてくる屑だよね」
→アニメだとコミカルの部分を強調しているためそう映りやすいかもしれません。
一部表現が違いますし・・・。
アニメだと愛衣が一方的に婚約をしたようになっていますが、実は「結婚」という言葉を引き出させたのは鋭太の方なんです。
幼き頃の鋭太は中二エンジン全開で、愛衣に「俺と結婚するって約束してくれたら~~してやる」という台詞を言わせていました。
好意を寄せている男の子にそんな事言われたら、向こうも自分の事が好きなんだって思っちゃいますよね。
愛衣はただ一途に、高校生になってもその約束を守っていただけなんです。
それ故に、私には決して略奪愛に走っているようにはどうしても映りません。
鋭太と真涼が本当に幸せそうだったならば、その性格から察するに愛衣は静かに引いたのでは?とさえ思えます。
ちなみに、愛衣が鋭太に近づいた目的は「婚姻届に判を押してもらう」より「鋭太に思い出してもらう」方が先でした。
自分の事を思い出して貰えていない中だったからこそ、余計に知らないうちに彼女を作った鋭太の真意を確かめたかったのでしょう。
また、アニメで放送されていない部分ではありますが、愛衣が鋭太に一歩踏み込もうと決めたのには切っ掛けがあります。
愛衣は花火前日、銭湯でたまたま真涼と会っていますが、そこで、真涼から挑発めいた事をされて考えが変わったのでしょう。
真涼からすればフェイクをより本物らしくみせる手前起こした言動だと思いますが、愛衣からすれば鋭太を奪われた気がしていたわけですし、我慢ならなかったはずです。
だから、愛衣は奪うというよりも”正々堂々と”真涼と立ち向かいます。
この事は、花火大会のデートのちょっと前、真涼と会って合意の元デートをしている事からも明らかです。
だから(アニメ版でも分かる通り)真涼は愛衣と鋭太のデートの事を知っていたのです。
冬海愛衣のキャラをただのキチガイと誤解している方は多いと思います。
ですが、彼女は母親も亡くし、転勤族で過去7回も転校を繰り返し、友達の居ない中ただ鋭太の10年後結婚しようとかまた一緒に花火を見ようとかいう約束だけを信じて、明るく気丈に振舞っています。
愛衣が千和なんかより可哀想に思えてならないのは私だけでしょうか?
ちなみに、母親が居ないので、弟と父親の家事周りのことは全部一人でやっているっぽいです。
こういう背景的な事を知ると、ますます冬海愛衣というキャラが幼馴染設定のポイントを掴んでいるか納得してしまう。
原作も未完の状態でアニメ放送してしまったから「アニメでは~~」とは書いてしまっているものの、実際には後付け設定もあるかと思います。
ですが、冬海愛衣のキャラ設定自体は、どれだけ考えても私の中では初回感じた印象とほとんどブレが無くて安心しています。
…最後に、やや話は逸れますが、俺修羅は別作品の片手間で作られたそうですね。
最近作者はその別作品の制作にメインになってて、俺修羅をあまり書きたくない感じがあるらしい。
円盤の売上以前に原作ストックが無いとスポンサーもつかないだろうしこの辺りが残念でならない。
せめてスピンオフの愛衣だけでも映像化してくれないかなーと思ってしまう今日この頃です。