ちゃんもり さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
2クールでじっくり観たかった
2013年も終わりを迎えようとしておりますね。
本年秋アニメではかなりの注目株でした本作ですが、
皆様いかがでしたでしょうか。
主人公「秋人」と異界士の住む町に引っ越してきた、
一人の異界士の少女「未来」。半妖である秋人を
執拗につけ狙うもどこかマヌケな彼女の性格と
そのメガネ天使っぷりに惹かれていく秋人。
というまぁ設定的には別によくある感じですね。
異能バトル+ラブコメ成分多めというところ。
本作は京アニ初のバトルもの、ということで、
バトルシーンの作画に非常に注目が集まりましたが、
そこはやはり京アニらしさが出ていたな、と思います。
バトルシーンというのは人体の「動き」の連続です。
攻撃を「受け」、衝撃を「流し」、身体を「廻し」、
腕を「振う」。その攻防がほんの数分の間にものすごい
密度で繰り広げられる作画泣かせなシーン。
バトルシーンにもいろいろな「魅せ方」がありますが、
そこは京アニ。上記ような人体の「動き」を非常に
精緻にかつスピーディに描写し、それに追随する
髪の毛や衣服の揺れ、血の滴りなどを時折ゆっくりと
見せることで独特の緩急をつけてきました。
同時期放送の「キルラキル」と比較してみると
分かりやすいですね。前者は人とモノの動き方に
リアリティ(人体能力超えた動きしてるけど)を
追求し、後者はエフェクトやBGM、「アニメならでは」
の作画演出で「インパクト」を狙う。
どちらも狙いは成功してると思います。
今季の作品の中でもこの、茅原さんのOP「境界の彼方」は
めっちゃ好きです♪後半、アバンからOPのシーンに
つながる場面は京アニのニクさにニヤリとしてしまいますw
不満があるとすれば、やはり2クールでじっくり観たかった。
昨今は1クールものが主流ですが、やはり原作付きの
ストーリーを12話で進めつつキャラの掘り下げまで
やるのは相当難しいと思いました。
まぁこのレベルの作画を2クール維持すると死人が出ると
思いますし、なかなか難しいんでしょうが(;ーー)
{netabare}
クライマックスで消えてしまう未来のシーンは
分かっていてもウルリときてしまうものがありましたし、
もっと時間をかけていたら2人の再会シーンでの
感動も倍増したと思います。惜しい!><
{/netabare}
この作品、京アニじゃなかったらもっと大味な凡作で
終わっていたと思います。常々、京アニ作品にはどこか
「映画的なシーンづくり」を感じておりましたが、
こういったバトルものであってもこれはこれでアリ
なんだなぁ・・・と思いました。