はいね@ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
芸術作品のようなアニメ
今期唯一溜め込まずに観ていた作品です。
原作はアニメ6話辺りで購入し、最終話までに既刊3巻を読み終えました。
序盤はほぼ伏線が回収されず、むしろどんどん張り巡らされて行きます。
大半の伏線が10話で一気に回収されるので、物語の核も10話になってようやく明らかになったという印象です。
その分10話まで観るとOPの映像も、1話の作りもぐっと深みを増します。
良くも悪くも見る側の想像力にゆだねている部分が多いかな、というのも感じた所です。
主要メンバーの立ち位置やこれまでの関係性、戦闘時の能力などについて踏み込んだ説明があまりありません。
原作を読めば補えるかと言われると、原作とアニメの設定や物語が大きく変わっていることもありそうとも言い切れません。
物語の重要な核である、秋人と未来のこれまでの孤独、そこから来る互いへの共感、親愛というものも、観る側の想像にゆだねられている所があります。
全12話、一貫してそういった所があったように感じました。
この作品は想像の仕方によってとても響く人もいるし、全く響かない人もいると思います。
そういう意味では絵画や写真のような作品、と言えるかもしれません。
私としてはラスト4話くらいはどこかでいつも泣いていました。
久しぶりに自分の生き方とかそんなものを考えさせられた作品でもありました。
正直突っ込みどころは結構あります。
観る人を選ぶ作品だとは思いますが、個人的にはいいもの観たなぁと思えた作品です。