こたろう さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
わ・わ・わ・わ・私は想像する
アニメオリジナル。
なんというか、ザ・ロボットアニメ!といった作品。
いい意味でロボットもの定番要素が手堅く盛り込まれており、本作独自の味付けも成されています。
物凄く簡単に要約すると、主人公達が新型機を駆り、宇宙からの謎の侵略者を退けていくといった内容。
アツいというより、爽やかさに溢れています。
第一話の時点では、非常に微妙な印象でした。
結構アレなキャラデザインに加えて、キャラの特徴づけを強調した大袈裟な会話、妙な空気を醸したスベりやすいコメディ要素。
キャラや人間ドラマの面では、B級感がめいっぱい漂っていました。
結局、最後まで視聴が終わってみても、重厚な人間ドラマや秀逸なストーリーとは言い難いのでB級だという第一印象は間違っていないのですが、本作はこれでいい。
下手にリアリティを追求して暗くなるより、ちょっとライトな感覚でいられた方が良さが引き立ちます。
そういう意味で、いい具合に”抜けて”いたと思います。
ザンネンなキャラデザに反して、バトルやロボはかなり秀逸。
主人公チームの機体が5機(後に+1機)ありますが、それぞれに特化した用途で造られている特長的なデザイン。
ロボ単体としても素晴らしいですが、それだけでなく整備や運用の仕方にも拘りの設定が成されていて非常にワクワクします。
出撃シーンのバンクに見惚れるカッチョよさ。
戦闘もヌルンヌルンとハイスピードに動きまわり見応えがあります。
軍隊なので主人公達は毎回様々なミッションをこなすわけですが、出撃の目的の違うので、同じ戦闘でも飽きるという事がない。
何より、それぞれ特性の違う全機が分担して行う連携が見事でした。
本作の最大の特徴はここ。
必要以上に強いロボが活躍するんじゃなく、ソコソコに強いロボが、チームワークで難題をクリアしていく。ほとんどの戦闘で、複数機のコンボ攻撃が高い効果をキメて決着させています。
搭乗者のモチベーションや信頼関係が物語の鍵であり、戦闘力で劣る地球人側が敵に対抗しうる手段。
クサイですが、他人の為に行動できる事が強さに繋がっています。
戦争の為に産み出され、それなりの覚悟も持っている主人公達ですが、ヘンに悲観的になってはおらず、アグレッシブで明るいので随分と救われます。
ロボットもの悪いクセ(だと個人的には思ってる)、「戦争の悲惨さ」みたいなのを強調してウツになる作風とは無縁。
視聴していくに従ってキャラへの好感も高まっていくので終盤になるにつれ面白くなってきます。
主人公チームだけでなく、整備クルーや上官も含めてとても良いファミリー。家族の居ない彼等にも、チームや艦がちゃんと帰る場所になっているのが魅力です。
結局、なんだかんだでこの連中が好きになります。
微妙なキャラデザインにも慣れますw
設定やストーリーが小難しくない。
数々の気持ちのいいお約束がキレイにハマッている作品です。
ロボ好きの方には物足りないかもしれませんが、ロボットものをあまり視聴されない方にも敷居の低いので、興味があれば是非。