sdkfz_251 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
時代背景が分かるとなお面白い
見るまでは庵野起用に不安を感じていたが、いざ見始めたら1時間経過するまで主人公の声優が庵野だということをすっかり忘れるていた。
そんな事が起きる程度にはハマり役だったと思う。
エンジニア特有の人の話を聞いてない感じがよく出ていた。
話の流れは時代が時代なので、中学社会、歴史の分野がある程度把握できていないと中々掴みづらいと思う。
軍ヲタなら問題ないだろう。
実は、作中に登場する汽車が時代が進むに連れて段々立派になっていくので、鉄道ヲタクの人にもオススメだ。
作中に登場する大人の男は皆カッコイイが、俺としては主人公・堀越の上司たる黒田が一押しだ。
堀越には無茶な注文をするがしかしそれだけでなく、仕事ぶりを正当に評価し(図面を見た時の「完璧です」と勉強会を除いた後の「感動しました」あたり)、彼が窮地の時は自宅に匿うなど、男としてかくありたいと思わせる。
また、堀越を導く役目たるカプローニ伯爵。
堀越に「日本の少年よ」と語りかけるくだりが良い。
総評としては、私の中での最高傑作たる「紅の豚」には及ばぬものの、宮﨑駿の最後の作品にふさわしい良作であると思う。