雷撃隊 さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
傷跡
本編7章の中では最も王道でステレオタイプなストーリーだ。冒頭5分でその後の展開が読めてしまった。集団暴行の被害者が殺人鬼に、という展開は捜査ものの主人公が一度は遭遇する事件だ。金田一、明智、十津川、ホームズ、ポワロ等、我等が伽藍の洞のスタッフにもその番が回ってきた。
今回のヒロイン浅神藤乃はフェイトの間桐桜の原型だ。ヤンデレっぷりがスサマジイ。彼女の破滅に至る過程は見ているとこちらまで全身がズキズキ痛くなってくる。流血描写の透き通った赤がこれまた鮮やか。式VS藤乃の対決はシリーズ前半の山場でテンションが上がる。BGMと背景の作画との相乗効果が最高だ。クオリティー高いよ。
何より印象的だったのは主題歌「傷跡」が「綺麗な曲」から「怖い曲」に変貌してしまったことだ。燈子さん曰く、「痛みが無いのは体が無いのと一緒」「痛みは生の実感そのものだよ」とのこと。この事実と藤乃の経験と主題歌の歌詞が恐ろしい程一体化している。「冷たい肌の上に、そっと灯した花びら、私が此処にいる幸い」とか「涙が紅に零れ落ちて」とか怖いの痛いのって。歌を聴いてから映画を見ることお勧めしますよ。
能登麻美子さんのファンの方、印象に残ってる人多いんじゃないかな?嵌りすぎてて素晴しすぎですよ。