フィーート さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
親としての葛藤、親子愛、家族のお話
ある女性がおおかみおとこを好きになり、おおかみの血を受け継ぐ2人の子供を女手一つで育て上げるお話。映画です。
このアニメは地上波で放送していたので観たんですがあまりにも面白くて見入ってしましました。
私としては成分タグにあるように”大人向け”要素があると感じました。
なぜ大人向け要素が強いと感じたかと言いますと、おおかみおとこ、おおかみおんなは現実にいるわけもなくファンタジーの世界の話なはずです。ですが子供がいる家庭、父親や母親の視点で観ると子供を育てる大変さ苦悩というのが”おおかみ”という要素を介して十二分に表現しているアニメだと思います。
子を育てる親であれば英才教育をさせたいと思う人もいれば伸び伸びと元気に育てたいという人もいるはずです。
そういった事を”人間”と”おおかみ”という形で表現していると感じました。
母親の花は人間なんですから当然子供は人間として育ってほしいと考えるはずです。
しかし、おおかみの血も引いてるのだからおおかみとして一人立ちするのも間違いではないはずです。そういった葛藤が表現されています。
子供の頃は純粋無垢で育っていった雪と雨も、 {netabare} 雪は人間として、雨はおおかみとしてそれぞれ生きる道を選んで進んでいきます。 {/netabare}
花が死んだ夫に仏壇で「それぞれ好きな道を進んでいく事を望んでいたはずなのにね…」というセリフをつぶやくシーンが心に響きます。まさに親の葛藤でしょう。
わたしが印象的だったのは {netabare}人間として育ってほしいと願う花がおおかみとして特訓するために山へ向かおうとする雨に向かって「もう山に行くのはやめて。」と泣きながら訴えかけた後日、嵐の中、雨が花に黙って山へと入っていきます。
花は雨を探しに山へと向かうわけですが、慣れない上に嵐で崖から落ちて気を失ってしまいます。
夢の中で夫が言った「雨はもう大人だよ。」と言ったセリフ
花を抱えて雨が助けてくれ、目覚めた時花が「行かないで!まだあなたに何もしてあげられてない!」と引き止めるがそれを振り切った雨がまた山へと入っていきます。
それに対して花が「元気で!」とまるで悩みが吹き飛んだかのように言ったセリフが印象的でした。
夢の中で夫が言った言葉が響いたのではないかと勝手に思っています。長文すいませんm(_ _)m {/netabare}
現実世界でもいくらでも置き換えられる事であり、子供を持つ家庭ではまず頭を悩ませる事だと思いました。
{netabare} そんな私は独身であり子供ももちろんいないんですけどね(;^ω^)語っちゃって大丈夫なのかなこれ(;^ω^) {/netabare}←あこれは私の個人情報に関するネタバレですm(_ _)m
冒頭に”大人向け”アニメと書きましたが、決して難しい話ではなく何より幼少時代の純粋無垢な2人が可愛いです。
画がジブリっぽくて(ジブリなのかな?;)子供でも大人でも親しんで観れるのではないかと思います。視点を変えれば大人向けといった部分も観れるのではないかと思っただけなので。
子供を育てるって難しい!
好きなキャラはもう花、雨、雪全員ですよヽ(;▽;)ノ