じぇりー さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
他の小野不由美さんの作品と比較しない方がいい
例えば「十二国記」のような壮大な世界観や、緻密に練られた設定や、人物関係などのようなものや―
「屍鬼」のような、身の毛もよだつようなサスペンスホラーや、恐怖感で追い込まれた人々の心理描写のリアルさ―
…みたいなものは、この作品には正直あまりない。
なぜなら、原作がティーンズ向けの小説として書かれており、コミック化された時も、掲載誌が「なかよし」だというのだから、明らかに意図している読者層が違うのである。
逆に言えば、上記2作品と違って気楽に見られる作品とも言える。だがしかし、ジャンルが一応ホラー要素の強いミステリーなので、10代でも怖がりさんには厳しいのかもしれない。
ただ、ホラー描写も割とベタな、巷や学校で起こる怪奇現象的なものが多いので、殆どの方は視聴に耐えられると思うが…
音楽は歌ではなく、OP/ED共にBGMにしたのは、本作品のもつ怪談チックな雰囲気によく合っていた。
キャラクターに関しては、疑問に思う点が。
主人公たちはいいとしても、毎回協力者として登場する霊媒師達が、宗教こそ違えど結局やっていることは同じ除霊で、役割の棲み分けがされていないので、3人も必要か?と思ってしまった。
ただ、各キャラクターの個性がそれぞれハッキリと区別されていたので、コメディーシーンの要員としては一定の効果を発揮していたと思う。
そう、だからティーン向けのライトに楽しめる作品と思って観ればいいのだと思う。
「あの」小野不由美作品、と思ってしまうと物足りなさは否めない。
ただ、最終回の終わり方は{netabare}あまりに駆け足過ぎた気がする。事件は解決しても、個々のその後をもう少し丁寧に描いてほしかった。{/netabare}