takarock さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
近年の京アニ作品を振り返る -前編-
最初に断っておきますが、このレビューはTV放送終了直後(2012年9月)に他所で書いたものです。
(自分のアニメ初レビューは2011年9月末ですが、この頃はまだ全体的に余裕がない文章ですw)
ちょっとだけ加筆(修正)してます。
今までありそうでなかった
ミステリー風青春群像劇とでも言うべきなのでしょうか。
正直途中で切ろうとも思いましたが、
文化祭の話がかなりおもしろかったというのもあり、最後まで視聴しました。
テーマや着眼点という点で言えば非常におもしろい作品だと思いました。
そして、ちょっとした間で心情の機微を表現するのが非常に巧かったです。
本格ミステリを期待されている方にはお勧めはできませんが、
老若男女問わずお勧めできる良作だと思います。
しかし、それよりも一番感じたのは
「京都アニメーションはじまったな」ということです。
どういうことかと言うと、つまりは千反田えるが可愛すぎるのです。
単に個人的に萌えたとかそんな話ではなく、
言うなれば小動物の可愛さのような萌える仕草の描写が完璧すぎるのです。
これはやりすぎるとあざとくなりますし、下手したらギャグにすらなってしまいますが、
「けいおん!!」(けいおん2期)くらいからうすうす感じてはいましたが、
あざとさと可愛いさのギリギリのポイントを完全に見切っています。
この描写手法はヒロインの千反田えるだけじゃなく、
伊原摩耶花をはじめとする女性キャラにも用いられています。
萌アニメ全盛のこの時代これは反則級の武器になるでしょう。
氷菓の内容どうこうよりも
僕はこのギリギリのあざと可愛い描写の恐ろしさを感じました。
「これまで培ってきた演出力と作画力
そしてこの武器をもって京アニは再び天下を取るだろう」
この時はそう信じて疑わなかったです。