HG anime さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
作画はすばらしい。が、詰めが甘いと思う。
総セル画枚数15万枚というすごい労力をかけて作られているアニメ映画。製作費10億円らしい。平成生まれの自分でも耳にしたことがあった。今も尚、根強い人気があるのでしょうね。
作画の質に関しては遠近感をよく出せているし、味のある色調やキレのある動きで視聴者を楽しませてくれる。映像美は目の肥えたアニメファンも文句をつけづらいレベルにまとまっているといえる。
個人的に問題は物語の内容だと思う。AKIRAとはなんなのか、この作品中の超能力とはなんなのかの説明や暗示の質が低いと思う。ケイの説明だけじゃ物足りないし意味が分からない(人間の『可能性』を人間の起源にあたる物質が持っているからアキラやテツオが超能力を引き出せたという説明じゃあ納得いきませんでした。もうちょっと科学的に架空の技術を交えてでもいいので説明してほしかった。ケイの説明程度じゃ私には製作者側の押し付け妄想にしかとれなかった)。私は原作を読んでいないので、原作には詳細があるのかもしれないが、少なくとも映画の中の説明だけでそれを物語の主軸(AKIRA)や重要なファクター(超能力)に据えるのは無理があると思う。せっかくAKIRAやテツオや彼らの超能力が魅力的で描写もすばらしいというのに、それらの説明が役不足だと感じた。
うーん、惜しい。すごく惜しい作品に感じる。酷評するのが酷なくらい作画がいいのに・・・(ノД`)
追記
上記のレビューを投稿した後、他の人のレビューを見ていて思い出しましたが、この作品の世界では2020年に東京オリンピックが開かれることになっていましたね。それが今年現実になったのはゾッとしますね・・・
まぁ・・・祝:東京オリンピックですねw