Ellue さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ジブリらしい空を描いた傑作
ジブリの第2作目にして私がジブリ作品の中で一番好きな物語。
少年の憧れや夢をこれでもかと詰めたような作品です。
ジブリ作品のイメージの中で比較的高いところにあるのは「空」。
飛行機や飛空艇、現実世界では存在しない巨大な空中戦艦などもよく登場します。
空を飛ぶと言う行為もよく描写されています。
そんなジブリ作品の中でも本作は突出していると言っていい程、
「空」と言うものを描いています。
その一つがタイトルにもなっている天空の城ラピュタですね。
始めてみたのはかなり前の子供の頃。それでも覚えているあの感覚。
嵐を抜けた先に広がる空に浮かぶ天空の城。
あのシーンは子供ながらに鳥肌立ちまくってました。
それを覚えているくらいの衝撃的シーン。今見てもそのシーンは同じ感覚です。
大人でも子供でも何度観ても変わらない感覚を与えてくれます。
物語は今となっては王道的な冒険活劇で死んだ父親の夢を継ぐというよくある話。
父が見つけたという天空の城に行くことこそが主人公・パズーの夢。
ここであるのが少年が主人公であること。ジブリ作品、こと宮崎駿監督作品では
少女主人公が圧倒的に多く感じるのですが、この作品は少年。
この作品がジブリの中で私は一番好きだと感じられるのは
その辺りではないかと思っています。
空から降りてきた少女を救ってみるとその夢と繋がるといった具合に物語が始まります。
天空の城の鍵を握る少女・シータを空賊や国から守りながら天空の城を目指す。
ここが少年主人公のミソではないかと思います。
ヒロインを守ると言う行為は非常に共感を得やすい展開と言えます。
そして飛行船での白熱する戦闘、天空の城への到達。
冒険してるなぁって感じがよく出ています。
キャラクターも主人公は典型的な冒険好きな少年といった感じでこの作品の
主人公として非常によくマッチしています。
ヒロインもジブリらしい分かりやすいヒロインらしいお淑やかなキャラクター。
守ってあげたいと思わせることで主人公に感情移入出来るとしたら
理想のキャラクターでしょう。
そして、今でもネタとして絶大な人気を誇るムスカさんとドーラさんw
かの名台詞は本当に印象深いです。
空と言うジブリがよく描くテーマが一番全面に出た作品であることから
ジブリがこの作品に掛けるものの大きさを感じるし、ジブリらしさもよく出ています。
幅広い年齢層から受け入れやすい作品で私的にはジブリ作品の最高傑作であると思います。