「Kanon カノン[京都アニメーション版](TVアニメ動画)」

総合得点
85.0
感想・評価
1843
棚に入れた
10380
ランキング
259
★★★★☆ 3.9 (1843)
物語
4.0
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

Ellue さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絶対評価の難しさを感じる名作

原作済。


この作品を観るに当たって、若しくは評するに当たってどれくらいの人が、
この作品を純粋に見れている人がいるだろうか?
その作品の内容の外で付き纏うのはkey作品、泣きゲーの元祖。


同じkey+京アニで作られた作品には他にCLANNAD、AIRがありますが、
原作はこの2作より先に作られています。
泣きゲーソフトメーカーkeyのデビュー作になるわけですが、
知名度よりCLANNADやAIRを先に観る人は多いと思います。
実際、TV放映はAIRの方が早いわけですが。


原作においてkeyは集大成と銘打ってCLANNADを完成させています。
AIRもkeyの2作目の作品ですが、デビュー作であるこの作品のヒットにより
プレッシャーを感じて作られ、何度も発売を延期してまで完成しています。
批評などで注目された作品でもあり、現在のkeyの地位を確固たるものにした作品でもあります。


そういった作品に囲まれ、比較されることの多いこの作品。
作品を観る時、ピュアな気持ちで観たいと思いますが、
それに似通った作品がある場合、比較してしまい、相対評価になってしまいがち。
耐性とも言える、高い壁を作って観に入ったりすることもあります。
かくいう私もそう言う目でどうしてもこの作品を見てしまいます。
絶対評価って言うのはなかなか難しいものです。


さて、作品そのものですが、
泣きゲーの元祖の名に相応しく、感動できる物語が中心です。
過去の嫌な記憶を封印している主人公が封印することになった地に戻ってきて
その当時に出会った少女たちに再会したりしながら物語は進み、記憶封印の原因である月宮あゆの物語が中心となり、核心となる。


特に良かったのは沢渡真琴編で人魚姫に似たような切ない物語。
過去に恩のある主人公に命と記憶を引き換えに人の姿になって会いに来た狐の物語です。
真琴が人らしく振舞えなくなっていく姿の痛々しさと
願いを叶えようとする主人公の姿に感動。
最後の丘の上の結婚式は涙腺崩壊ものです。


メインとなる物語が月宮あゆ編である為、
残念な話になったものもありますが、基本綺麗な物語だと思います。
あえて比較しいいところをあげるなら後のAIRやCLANNADの様な棘がない。
死とかが表立って表現されていないし、救いがない訳でもないので
インパクトに欠けるかも知れないけれど棘はないかなと思います。


絶対評価というのは難しいものですので
願わくば、key作品の中でこの作品を一番最初に見れます様に…

投稿 : 2011/08/27
閲覧 : 492
サンキュー:

19

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