スカイス さんの感想・評価
4.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
小難しいこと抜きにして
他サイトやレビューなどで散々語り尽くされてると思いますので小難しいことはそちらにお任せして
まずエヴァがどんな話かを自分なりの解釈で簡単に言うと、思春期の少年のアイデンティティの確立と崩壊 そしてトラウマからの脱却(成長)だと思います
例えば、所属していたバスケのチームで練習を頑張りエースとして活躍するようになり、それを内心誇りに思っていたものの県大会の時点で上には上がいることを知って自分の底を知る
それで自暴自棄になってグレてしまうが、恩師や仲間と触れ合ったり仲間と過ごしてきた時間を思い出したりして最終的にチームに復帰する
と、スポーツ物でありそうな話でエヴァと全く違うように思えますが、話の根本としてはエヴァも同じようなものだと思います(自分の解釈では)
でも過程が全く違っていて、その見せ方が斬新
もちろんエヴァ以降の年代のアニメを見てから見るのとそうでないのとではまったく違うと思いますが、魅力的なヒロインや実験的な独自の演出や複雑な精神のキャラの圧倒的な心理描写、特撮の流れを取り込んだとも言われる独特の戦闘描写など今見ても他のアニメより優れた部分も数多くありますし
セカイ系の元祖とも言われてますが、そういった意味でもアニメの新しい可能性を切り開いたアニメだと思います。
ただ話は難しいというか作中で明かされてない部分が多すぎて理解しづらい
自分なりの考えを踏まえつつ、色んな人の考察などを参考に整理してなんとか理解した(気でいます。)
今になってもなお議論されることがあるのは制作サイドは狙ってやったのか?アニメ史上一番議論されてるのでは。
本編の内容については序盤こそ王道を行く感じで文句なしに面白かったものの中盤以降の展開は王道を逸脱してます
精神面に描写がフューチャーされてどんどん複雑で暗くなっていくのと多くが明かされない謎など ちょっと頑張らないと大半の人はそこで見るのをやめてしまうと思う
アニメ版最終2話についてはもはや何にも言えない
アニメの最終回としてはあまりにもお粗末
DVDの確か24、25話の次回予告では旧劇に出てくるシーンが制作途中ではあるが出てきたので本来は旧劇に繋がるようになっていたと思う。
おそらく制作費や時間が足りなかったのか
そういった未完成の部分が逆に謎を呼びブームに火がついたのか、当時のことは覚えてないけどこうして未だに語られるくらいだから当時は相当だったと思われる
そういった部分も踏まえてアニメ史に残るであろう怪奇作だと思う
ただ単純にアニメとして考えたら序盤の展開、戦闘描写、優れた演出、声優の熱演、音楽などの評価が大きい
映像的な魅力は充分に感じるけど物語としてはあまり褒められたものではないかな。それは地上波アニメ版だけではちゃんと完結してないから…
旧劇を踏まえて考えると名作といえるかな
ただ、今でこそアニメを見ない一般層にも知れ渡ってるけど全く興味のない人に旧劇を含めたアニメ版をオススメできるかというとそうでは無い
本来は仲間内で意見を出し合いひっそりと楽しむべきアニメなのかなとも思ったり…