jethro さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
行間にギッシリ詰まった人の想い
双葉 恋太郎(ふたば れんたろう)は二子魂川(ふたごたまがわ)で
双子の中学生、沙羅(さら)と双樹(そうじゅ)を助手に探偵稼業を営んでいる
そんな三人と個性豊かな住民たちとの
恋あり、笑いあり、涙あり、アクションあり、そしてSF要素も投入した
アバンギャルドハートフルヒューマンドラマ
久々に見た4:3画角のSD画質
2005年制作ですからハイビジョン過渡期の中のSD作品
アニメーターの職人技が炸裂する素晴らしい動き
一体どれだけの動画枚数を使っているのかってぐらい動きまくります。
これぞ手書きのなせる技という感じ、予算も計り知れないものを感じます。
今はこういう台本を書ける人いないだろうなぁとつくづく・・・
前半と後半がブッ飛びのアクション、中間はシリアスラブストーリーという
ストーリーコンセンサスのバランスが悪そうに感じますが
職人的な神技で、無茶さ加減を一気に乗り越えていく様は圧巻
そして決して早口でないスローテンポとも言える物語は、とても魅力的です。
行間の魔術って言うんでしょうか
セリフとセリフの間にある、かけがえのない「想い」みたいな
とても大切なものが、映像にくっきりと、そして鮮やかに映し出されます。
それは口先だけで表現できない人の魂のようなもので
タブー視されがちな双子の恋模様を説得力のある人間の感情として
見事に表現しています。
まったくっ・・・セリフが全くないところに感動のいろはが・・・
静寂と間(ま)の息づかい、鼓動
人って、人間ってスゴイかも・・・
掘り出し物の一品、是非ご賞味あれ
特記事項
EDで人形アニメを採用した素晴らしきセンスに拍手します。