シス子 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
Innocent Aces
原作は未読
ゲームはプレイ経験有です
数年前に
本作ゲームを
親戚の子(♂、当時小学5年生)を相手に興じ
年甲斐もなく悔しい思いをしたこの作品
当時を振り返ると
若気の至りというのか(そんなに若くないか^^!)
思考が単純なだけだったのか
悔しさのあまり
ゲームの攻略方法や
作中に出てくる戦闘機をネットで検索して
かなり本気でゲーム対策など練ったものです
(全く参考にならなかったけど^^)
そして最近になって
このアニメ作品を視聴
そのときの煽りなのでしょうか
空中戦のシーンでは
それこそ液晶画面に穴がいくつも開くくらいに
DVDが擦り切れるくらいに(そんなことには絶対ならないけど)
何度も何度も
空中戦のシーンを観察してしまいました
とにかく
空中戦
そして
戦闘機の描写がハンパないです
作画の細かさや綺麗さもさることながら
縦横無尽に動き回るカメラワークや
所々にスローモーションを入れたりして
戦闘機の動きを
よりダイナミックに見せる演出
さらに戦闘機の細部に至るまでの設定
いたるところに
細かくて
しかもツッコミを入れたくなるくらい
ある意味
マニアックな設定が施されていることが分かってしまい
数年前の無駄な努力がこんなところで日の目を見るなんて
ちょっと空しくなるくらいテンションがあがりました
特にすごいと思ったのは
主人公の「函南優一」(かんなみゆういち)くんが操る
「散香」(さんか)という戦闘機
「エンテ型」と呼ばれる
プロペラが機体の後方に設置されている
独特のスタイルの戦闘機で
Wikiによると
「実際に飛びそうな単発単座のプッシャ機を模索した結果、外観が旧日本軍の『震電』と似てしまった」
と記述されてますが
ホントは
その「震電」自体を”モチーフ”にしてるのでは・・・
と思われるような描写が随所に見られます
被弾してパイロットが緊急脱出するときは
パイロットが怪我をしないように
エンジンと本体を繋ぎ目で爆発させて切り離したり
プロペラへの損傷を防ぐため
機銃発射時に機体外部への薬莢の排出をしないなど
(他の戦闘機はジャラジャラとバラまいてる)
その独創的なスタイル故
実機で実際に取り入れられていた特殊な仕様を
とことん盛り込み映像化するこだわり
(って勝手に思い込んでるのですが^^)
さらには
作画描写が難しいはずなのに
あえて
実機には採用されなかった二重反転プロペラを
惜しげもなく採用し
運動性能の向上を図ったり
普通なら機体が空中分解してしまうくらいの
激しいマニューバ(急激な旋回)を
いとも簡単にやってのけてしまう
等々
(ここら辺になるとかなりテキト~に書いてますよ^^)
まあ
実際には
「震電」の機体については
試作機段階で終戦を迎え
実戦での運用実績がないので
想像の範囲内での無茶な設定くらいおおいにアリなんでしょう^^
(って超エラソ~なこと書いてしまった^^!)
反面
ここまで書いておいて
お話のほうは
よく分かりませんでした!(キッパリ!)
「大人」にならない(なれない?)
だけど
お酒を飲んだり
喫煙したりする
「キルドレ」と呼ばれる「子供」(?)
私にとっては超うらやまし~(歳取らないところが)
キルドレという運命を背負わされた
主人公のゆういちくんをはじめとする
戦闘機パイロット達の
戦闘に明け暮れる
現実からかけ離れた“日常”・・・
なのかな?
戦争や空中戦よりも
彼らの日々の生活や
キルドレである自身の苦悩や葛藤が
淡々と描かれており
表情の薄いキャラデザも手伝って
ちょっと気持ちが沈んでしまいそうになります
ストーリーは
ヒロインで指揮官
そして
こちらもキルドレの「草薙水素」(くさなぎすいと)(♀)の元に送られてきた
或る一人のパイロット(今回はゆういちくん)のエピソード
という感じ
最後は
{netabare}次の男の子が基地にやってきて
“ふりだしに戻る”
みたいな感じ{/netabare}
{netabare}すいとのおめがねにかなう
「どストライク」の男の子が現れるまで
このループが繰り返されるお話・・・{/netabare}
なのかな?
{netabare}何人もの若い男の子を吟味できるなんて
うらやまし~
な~んて{/netabare}
{netabare}ちょっとだけ筋違いな嫉妬をしてしまいました^^{/netabare}
抑揚のないエピソード・・・
戦争モノなのに日常モノみたいなお話・・・
いったいどこに主眼を置いてこの作品を観ればいいのか?
でも
よ~く考えたら
こんな展開そのものが
この作品の隠れたテーマなのかもしれません
作品を構成する要素
そのどれもが
途中経過
成長過程
そんな印象を受けます
出てくる飛行機のほとんどが
現実世界では
構想段階で終わったものや
開発途中で断念されたのものばかり
キルドレという
見た目は子供
頭脳は戦闘マシーンみたいな
中途半端な状態の子供達
そして
喜怒哀楽の
感情の起伏の少ない
途中経過のストーリー
なんだか
お話が醸し出す無限ループ展開のようなものに引き込まれていくような感じ
観ていて
ちょっと違和感を覚える作品でした