退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
これが鳥山明の考えるドラゴンボール
この映画を公開初日に映画館で見た後、ずっとある種の違和感を感じていました。
最近それが自分の中でのドラゴンボールと鳥山明にとってのドラゴンボールの認識のズレによるものなんじゃないかと思うようになりました。
今まで自分が熱狂してきたドラゴンボール映画は、ほとんどドラゴンボールZを軸にしたアニメであり、地球や悟空自身と凶悪な敵が対峙するという内容ばかりでした。
しかし、悟空にとっては‘強い相手と戦える’ことが重要であり、別に相手は悪の化身でも正義の味方でも構わないわけです。
今回の相手は神様で、今までのような敵ではない。ただ単純に力を競い合うような戦いであったと思います。
つまり、武道家として目覚めた悟空が亀仙人やクリリンと天下一武道会で競い合っていたような、ああいうシンプルな力比べが鳥山明の求めるドラゴンボールだったのかなと思いました。
これは推論ですが、サイヤ人というのも戦闘本能という設定を活かすための方便だったのかな、とも思いました。悟空が強い相手を求め続ける動機として、サイヤ人だからという理由が存在していた。
この映画を見たことで、今までのドラゴンボールへの見方が変わったような気がします。さらに、鳥山明の考える悟空というキャラクターに対しても改めて考えさせられました。
そういう意味で、自分にとっては意義のある映画であったと思います。