弥月 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
白馬の王子様に!ボクはなるっ!!
「たった一人で深い悲しみに耐える小さな君。その強さ、気高さを、どうか大人になっても失わないで」
幼いころ白馬に乗った王子様に救われた少女。
彼女は、王子様に憧れるあまり、自身も王子様になりたいと願うようになった……
原作漫画は、なんと「ちゃお」で連載。
ちょっと大人びた作風で、本誌では異彩を放ってました。
ベルばら並みに花が舞ってたような…
エンジェルリップが好きだった純情な少女()にとっては、
隠れてこっそり読む作品でした。
学園デュエルあり、禁断ラブロマンスありの濃厚な作品です。
さて、アニメ版。
今回ふとしたきっかけで再視聴をしてみましたが、楽しすぎました。
こちらも異彩…というか、現代でもなおアバンギャルド。
宝塚歌劇のような摩訶不思議な世界観。
男子学生が学ランを着ているのに、女子学生は夏服という、
どこか現実味を欠いた、箱庭のような舞台。
映像も綺麗です。
とても15年も前の作品には見えません。
音楽は、記憶にあるものばかり。
正しく神曲の宝庫です。
ストーリーは少女漫画の王道なんですが、大人のほうが楽しめるのではないかと。
とにかく隠喩が多いんです。
一見不必要にも思えるセリフや小道具に、ちゃんと意味があったりなかったり…。
まぁ無駄に素肌は晒してました。
ちょっと潔すぎですよ、あなたたち。
(OP聞きながらいつも思う)
今考えると、よく親が許したよな。これが夕方に放送されてたんだよな。
て、あれ?中学生だったの!?
という驚きの連続です。
ドロドロするのかと思いきや、わりとギャグも織り込んであったりして。
悲劇の姫君的存在のアンシーまでもが、真顔でギャグを挟んでくるというカオス。
そして、暁生と冬芽、冬芽と西園寺のシーンは、スタッフさんの楽しんでやってる感が伝わってきました。
そして西園寺には突っ込む冬芽。
「立ってると危ないぞ」って、いやいや!それ先に暁生さんに言うべきwww
ギャグパートでないところでも、たくさん笑わせていただきました。
そんなストーリーも、最後は上手くまとまっていたのではないかと思います。
放送当時は意味不明でした。
大人になってから視聴した今回は、納得の最終回でした。
数年前に、解説サイトを閲覧した記憶が残っていたから言えることなのかもしれませんが。
取り上げているテーマが多いだけに様々な解釈があるようなので、サイトをめぐるのも楽しいですよ。
そんな発想なかった~と叫べます。
自分の解釈に近いものがあると嬉しいですね。
世界の果てで少女が革命したもの、まずは貴方自身で探してみてください。