てけ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
サクッと見られたけどちょっと微妙
原作未読。
主人公は肝炎で入院中の裕一(ゆういち)。
彼は病院で、不治の病と戦う里香(りか)と出会う。
そんなふたりの交流を描いた物語。
月が半分なら長さも半分。
全6話と短いです。
1本の映画を見ている感覚でした。
実際に映画にもなっています。
舞台は三重県の伊勢市。
ですが、ほとんどが病院内のできごとです。
見どころは里香との距離の取り方。
恋愛とは少し違います。
「終わるとわかっているもの」に対するアプローチが特徴的です。
命に対する向き合い方、裕一の里香に対するひたむきさが主軸。
ただし、起承転結があまりはっきりしていません。
病院生活をながめているうちに、いつの間にか終わっていたという感覚です。
また、話の進め方が強引です。
例をあげるとネタバレになってしまうのですが、「そんな展開ありかよ」という場面が多々。
{netabare}
・大事な本を投げつける
・遺品をあっさりと焼く
・一度会っただけの女性と寝る
・肝炎は感染するのに女性と寝る
・わざわざ窓から侵入する
{/netabare}
キーアイテムの「本」「カメラ」などもあまり意味をなしていません。
唐突に入るギャグも効果的ではないと思います。
エロシーンもいらなかったかな。
そういうものはばっさりと捨てて、ふたりの歩み寄る姿をじっくり描いてほしかったです。
短いからこそ余計なものが目立ってしまうんですよね。
削りに削れば3話くらいでいけそうです。
ただ、内容はわかりやすいです。
テンポもよく、一気に見られるので、時間のない人でも大丈夫です。
でも、心に残るものはなかったかなぁ。
見方が悪いのかもしれませんが、微妙な作品に感じました。