Asuca さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
当たり障りのない終わり方
極端なことを言ってしまえば、難しいことはとにかく無視して、無理やり終わらせた雰囲気がある。
ストーリー性や登場人物の設定等を含め、全体的に高評価したい気持ちがないことはないのだが、特段褒めるポイントがない。作品に深みがないのが原因だろう。
この作品のキーポイントは、メインヒロインたちの思いにあるのだと見て取れたが、終始主人公目線で話が展開するため、作品中の世界観に深みが増さず、なんとなく、時間が流れるがごとく、終わりを迎えてしまった。また、当の主人公の心理描写がいまいちなことも、このことに拍車をかけているのだろう。
作品として、よい言葉で飾り立てるならば、「当たり障りのない終わり方」と形容できるが、悪く言うならば「上っ面の表現で終わった駄作」ともいえる。もちろん、後者は表現としては言い過ぎであるが、人によってはそのように捉える可能性は十分にありうる。
作品としての完成度を高めるには、やはり、ヒロイン達の良い意味でも悪い意味でも、互いの確執をクローズアップする必要はあった。加えて、夜禍に関しても内容は深める必要はあった。
最後に、専門家ではないので正しいか否かは、わからないが、終盤の作画が手抜き?なのか、かなり表情に違和感があった。その点も終わった後の後味の悪さに加担している。