「苺ましまろ(TVアニメ動画)」

総合得点
72.0
感想・評価
847
棚に入れた
3845
ランキング
1227
★★★★☆ 3.7 (847)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.5
キャラ
4.0

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ネタバレ

とすかねり さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これからの正義の話をしよう。

*ストーリー
 原作を尊重しつつ、ストーリーの動線を確保するようにプロットが書き換えられている。個人的には、原作もアニメ版もどちらも好きだが、それは原作を壊さない上で、巧く回しているからだと考えられる。
 日常系で、基本的に山無し落ちなしといった構成だが、それがいい。最終的に優しい気持ちになれるのは、アニメ版の特徴かもしれない。基本的に伊藤家の部屋のシーンで信仰されるが、それなのに見たくなるこの感じがいいのである。
 キャッチコピーは「かわいいは、正義!」。とにかくロリがかわいいということを前面に出し、世の大きなお友達を震撼させた名作であろう。
 ということで、特段の不可も無く☆4

*作画
 作画自体は内容と相俟って、パステル調と言いたくなるような柔らかい作風である。崩壊するようなものも無いし、兎に角「かわいいとは何か」を永遠に追求し続ける作画と言える。
 未だにアナちゃんの「ぐぬぬ」がネタ画像として使われる点からも、この作画の良さが後世に残るものだったことが分かる。
 ☆4で。

*声優
 現在、中堅~ベテランとされる声優が軒並みと言った感じである。作品の性質上、声優の数が物凄く少ないが、故に個々人の能力の高さが光る作品ともいえる。流石としか言いようがない。
 ☆5

*音楽
 OPは一度聴いたら忘れられない名曲(迷曲?)だろう。一方でEDは柔らかいタッチで、本作のアニメ版の「ほっこりするオチ」に非常にマッチしている。また、途中のBGMも、パステルタッチの柔らかい耳触りで、心落ち着く曲になっている。
 ☆4.5

*キャラ
 「かわいい」とは斯くあるべし!といったキャラクターである。4人の幼女のかわいさに心奪われる作品といって問題無い。
 何も語るべきことがない。☆5

*総括
 中身は一般に「日常系」と呼ばれるそれだが、本作の日常性はおそらく新しいものであったと思う。
所謂日常系の意義とは、いかに山場の無いままに面白さを構築するかだと思われるが、基本的な方法は、キャラ間の掛け合いが全てである。キャラ同士がいかにおもしろい掛け合いをするかが問題であり、それはお笑いのコントに近い。
一方で、日常系の難しさは、山場がない・目的がないからこその「だるみ」や「飽き」である。これを回避する為の一般的方策は大きく分けて2つある。
第一に、イベントのある場所を舞台とすること。即ち多いのは学校である。例えば、『あずまんが大王』や『けいおん!』がそれである。しかし本作は伊藤家を中心に基本は動かない。これは非常に難しさを孕む。
第二に、キャラ数を増やす事である。例えば『みなみけ』がそうで、学校の友人を中心に登場する人間を多めに設定することで、絡みのパターンをふやす。しかし本作は5人が固定である。
こうした特殊性は、例えば『生徒会の一存』や『じょしらく』に継承されている。即ち、基本的に動かないキャラを少人数で同じ場所に閉じ込め、キャラ属性とかわいさでごりおしするという戦略である。
 「かわいいは、正義!」とはよく言ったもので、まさしくかわいさがあれば、作品を作れるということを証明したことに、本作の意義がある。

投稿 : 2013/11/14
閲覧 : 306
サンキュー:

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